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医用画像の大規模データセットをAIで自動生成、エヌビディアなど

2018年09月20日 06時45分更新

文● Erin Winick

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米国の研究チームが、医療用人工知能(AI)を訓練するために、さらに大規模かつ多様なデータセットを作り出すシステムを構築した。

AIの有効性は訓練に使われるデータセットの持つ有効性に左右される。ほとんどのAIプログラムにとって、学習に用いる大量の情報が有効性の拠り所となっているからだ。データが全人口や全環境を表すものではない場合、AIが偏りのあるものとなったり、役に立たないものになったりする可能性がある。

半導体メーカーのエヌビディア(Nvidia)、メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)、MGH&BWH臨床データ科学センター(MGH and BWH Center for Clinical Data Science)による新たな研究では、多様性に優れた医療データセットを出力するアルゴリズムが作成された。競争式生成ネットワーク(GAN)を使い、 既存の脳腫瘍のMRIを基にして異常な状態を示すスキャン画像を合成できるようになったのだ。

「ニューラル・ネットワークの訓練を成功させるには、データの多様性が極めて重要ですが、たいていの場合、医用画像データには偏りがあります」と、ジーディーネット(ZDNet)に語るのは、エヌビディアの研究者のフー・チャン・シンだ。「疾患を検知し、診断するために必要なのは異常な事例の方ですが、異常な事例よりも正常な事例の方がはるかに多いのです」。

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