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CPU性能が高いとグラボの性能差を上回る!「Threadripper 1950X」はクリエイティブ用途で確固たる実力を発揮

2018年09月25日 11時00分更新

文● ジャイアン鈴木 編集●アスキー編集部

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 つぎにPCのトータルパフォーマンスを計測する「PCMark 10 v1.1.1739」の結果を見てみましょう。こちらは「Threadripper 1950X」搭載PCは「Core i7-8086K」搭載PCに比べて、Totalスコアーで0.82倍と苦戦しています。

PCMark 10 v1.1.1739

Threadripper 1950X Core i7-8086K
Total 5200 6325
Essentials 8456 9517
App Start-up Score 9598 11466
Video Conferencing Score 8603 8376
Web Browsing Score 7325 8976
Productivity 6707 8177
Spreadsheets Score 9243 9925
Writing Score 4867 6738
Digital Conternt Creation 6730 8824
Photo Editing Score 9231 9527
Rendering and Visualiziation Score 10448 11913
Video Editing Score 3161 6054

「Ryzen Threadripper 1950X」搭載PCの「PCMark 10 v1.1.1739」のTotalスコアーは5200

 これは言うまでもなく「Ryzen Threadripper 1950X」搭載PCが「Radeon RX 580」、「Core i7-8086K」搭載PCが「NVIDIA GeForce GTX 1080」をグラフィックスボードとして搭載しているための差が大きいでしょう。ところが、つぎのクリエイティブ系アプリのベンチマークでは「Ryzen Threadripper 1950X」搭載PCが好成績を叩き出しています。

「Ryzen Threadripper 1950X」搭載PCと「Core i7-8086K」搭載PCのクリエイティブ系アプリの実測処理時間の差は、「Adobe Lightroom Classic CC」で42%、「Adobe Premiere Pro CC」で30%の処理時間短縮を記録しています。PCMark10のPhoto Editing Scoreでは、「Ryzen Threadripper 1950X」は「Core i7-8086K」に負けていますが、実際のアプリでは圧倒的な性能差を見せています。この結果を鑑みれば、グラフィックスカードの価格差を跳ね返すほどのパフォーマンスを「Ryzen Threadripper 1950X」が備えていると言えるでしょう。

Adobe Lightroom Classic CC

Threadripper 1950X Core i7-8086K
100枚のRAW画像を現像(カラー-自然) 2分40秒45 4分35秒81

Adobe Premiere Pro CC

Threadripper 1950X Core i7-8086K
5分の4K動画を書き出し(H.264) 4分37秒81 6分38秒59

「Ryzen Threadripper 1950X」搭載PCにおいて「Adobe Lightroom Classic CC」でRAW画像を100枚現像するのにかかった時間は2分20秒45

「Ryzen Threadripper 1950X」搭載PCにおいて「Adobe Premiere Pro CC」で4K動画(5分)を書き出しするのにかかった時間は4分37秒81

 Ryzen Threadripperシリーズには第2世代の「Ryzen Threadripper 2990WX」(23万2000円前後、32コア64スレッド)、「Ryzen Threadripper 2950X」(11万6000円前後、16コア32スレッド)がリリースされていますが、「Ryzen Threadripper 1950X」との価格差は前者が12万9000円、後者が1万3000円と大きく開いています。

 加藤勝明氏のASCII.jpの記事「32コア64スレッドは乗りこなせるか? 第2世代「Ryzen Threadripper」を速攻で試す」によれば、「Threadripper 2950X」と「Threadripper 1950X」の「CINEBENCH R15」のCPUスコア差は1.14倍に留まっています。

 「Threadripper 2950X」はシングルスレッドの性能が向上していますが、クリエイティブ系アプリはマルチコアの性能を活かせることが多いので、この価格差を考慮すれば「Ryzen Threadripper 1950X」がクリエイター向けCPUとしてコスパ抜群と言えるでしょう。

加藤勝明氏のASCII.jpの記事「32コア64スレッドは乗りこなせるか? 第2世代「Ryzen Threadripper」を速攻で試す」より転載。「Threadripper 2950X」と「Ryzen Threadripper 1950X」の「CINEBENCH R15」のCPUスコア差は1.14倍です

●関連サイト

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