Ryzen Gシリーズとi5-8400との差は歴然
描画負荷が比較的軽めなゲームとして「Overwatch」のパフォーマンスも確認しておこう。今回は、練習場における平均フレームレートと最小フレームレートをFrapsで取得。それを2回実行し、その平均をスコアとしている。解像度は1920×1080ドットに固定し、グラフィック品質には「高」と「ノーマル」を採用。なお、レンダースケールは75%で統一している。
Ryzen 5 2400Gは高品質でも最小フレームレートが60fpsを上回り、平均フレームレートは75.6fpsを記録。Ryzen 3 2200Gも最小フレームレートが60fpsにあとわずかなところまで迫っており、ノーマル品質に設定を下げると最小フレームレートは71.0fpsまで向上し、かなり快適なプレイができそうだ。なお、i5-8400との差は一目瞭然。Overwatchでも、Ryzen Gシリーズの2製品のポテンシャルの高さがうかがい知れる。
描画負荷が比較的軽めのゲームでの挙動もチェックしておきたい。まずは、「ドラゴンクエストX ベンチマーク」の結果からだが、今回はグラフィック設定から「最高品質」と「標準品質」の2つを選択。解像度は1920×1080ドットである。
ドラゴンクエストX ベンチマークでは、i5-8400が踏ん張りを見せるものの、それでも最高品質においてスクウェア・エニックスの指標では「快適」止まり。しかし、Ryzen 5 2400GとRyzen 5 2200Gは指標では「かなり快適」の評価を得るまでの高いスコアを発揮している。
標準品質にいたっては、両者ともに11000前後までスコアが高まり、評価も「すごく快適」まで向上している。Ryzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gで、ドラゴンクエストXはかなり快適に遊べそうだ。
最後に、いまだ根強い人気を誇る「ファンタシースターオンライン2」(以下、PSO2)の公式ベンチマークも実行しておこう。今回のテストでは、解像度は1920×1080ドットに固定し、簡易描画設定から標準的な「3」と少し負荷が高めな「5」を選択している。
PSO2ベンチでは、快適に動作するかどうかはスコア5000が1つの目安になるのだが、Ryzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gは、簡易描画設定5でそれを満たす結果となった。とくに、Ryzen 5 2400Gは簡易描画設定3にするとスコアは12889と勢いよく伸び、i5-8400の3倍以上にまで達している点は驚きだ。
コストパフォーマンスの高さは抜群
エントリーユーザーには魅力的な製品
今回のテスト結果を見れば、Ryzen 5 2400GやRyzen 3 2200Gで、フォートナイトやファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター、それにOverwatchなどでは、設定を適切に選択することで、かなり快適にプレイできることがわかる。
しかも、Ryzen 5 2400Gの価格は実売で1万7000円~1万9000円、Ryzen 3 2200Gは1万1000円~1万4000円と、2万~2万3000円で販売されているi5-8400に比べるとかなり安い。
さらに、ゲームをプレイするのに、Ryzen Gシリーズではグラフィックスカードを購入しなくてもいいわけで、コストパフォーマンスについてはRyzen Gシリーズに軍配が挙がるのは言うまでもないだろう。また、自己責任にはなるが、定格でややパワーが足らない場合でも、オーバークロックにより快適度を向上させることも可能だ。
そのため、これからPCをゲームを始めてみたいがあまりコストを掛けたくないというエントリーユーザーにとって、Ryzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gはかなり魅力的な選択肢ではないだろうか。