アスキーのグルメ担当ナベコです。この連載では、全国各地にチェーン展開している居酒屋を取材し、おすすめメニューなどを紹介します。通常のグルメレポートと異なるのは、料理やお酒などドリンクメニューの紹介以外にも、どういったお店なのか店内状況に至るまで、実際に利用する人目線でお届けします!
※あくまでもナベコが取材した店舗を基に記事を作っています。同じチェーン店でも店舗ごとによって環境が異なる場合もございます。予めご了承くださいませ。
チェーン店はメニューが豊富だったり、値段も比較的安価だったりと利用する機会が多いですよね? ただ、意外と困るのが「公式サイトなどではわからないこと」もあるという点。たとえば、お箸が割り箸なのか、おしぼりはタオルなのか、などなど。飲み会などのシーズンでは、幹事を務める人が出席する人の要望にできる限り応えるという使命が(たぶん)ありますよね。そういうときに役立つような情報も本連載で紹介します。
今回ご紹介するのは「炭火串焼 テング酒場」。天狗ブランドのお店は「旬鮮酒場 天狗」「和食れすとらん 旬鮮だいにんぐ 天狗」もありますが、テング酒場が一番大衆的というイメージがあります。はたして、お会計は安く済むでしょうか? どんな料理がおいしいでしょうか? チェックしてきましたよ!
店舗情報
「炭火串焼 テング酒場」
公式サイト:https://www.teng.co.jp/sakaba/
料理ジャンル:焼き鳥、バル風料理など
看板メニュー:「鶏つくね玉落ち」(1本210円)、「自家製もつ煮豆腐」(320円)などなど
単品飲み放題が1500円! 「お通しなし」なので安く済む
関東では気温がメキメキ上がったので、夕方になると喉が渇いてたまりませんね。とある平日20時すぎごろ、編集部での業務を終えて「炭火串焼 テング酒場」に行ってきました。今宵も飲んでやるっ、と意気込みながら。
行った店舗は、居酒屋がいくつか入っているビルに入っているため、エレベーターからして混んでいました。目的のテング酒場が満員で入れなかったらどうしようと不安が湧いてきましたが、店内はお客さん7割といった感じで無事に入ることできました。
よし、お酒を飲むぞ!
最近チェーンの居酒屋にいくと、あれば必ずお願いしているのが「単品飲み放題」。私は必ず5杯以上は飲むので、定額で飲めるのであればそのほうがオトク。ただ、単品居酒屋をやっているお店は限られています。テング酒場ではどうでしょうか?
店員さんに聞いたところ、単品飲み放題、ありました!
「飲み放題は2時間制1500円です。その場合、お客さんひとりにつき1000円以上の料理を注文していただくようにお願いしております」
了承して、単品飲み放題にしました。1杯目は、生ビールで!
口頭で生ビールをお願いすると、素早くを運んできてくれました。1杯目はすぐに飲みたいのでありがたいです。
ジョッキ自体には特にビールの銘柄は書かれていなかったのですが、メニューを見たところサッポロの黒ラベルのようでした。美しく輝く金色のビール……。たまらないです。カンパーイ!!
この連載では、ビールの液体の量と泡の比率を計っており、テング酒場のビールは液体12cmに対して、泡が3cmでした。理想の比率が7:3と聞いたことがあるのですが、ジョッキの見た目だと非常にきれいな仕上がり!
テング酒場では「お通し」はありません。居酒屋さんだと席料込みで200円~400円のお通しが付くところが多いですが、お通しがないということは最低限かかる料金が安いということ。
なお、飲み放題の条件はひとり1000円以上の料理の注文ですが、もしちょうど1000円ぶん頼んだとしたら、お通し代がかからないのでお会計はぽっきり2500円になりますね。……安いっ。
ですので、テング酒場の飲み放題は、お酒をたくさん飲みたくて、かつ安く上げたいという人にはオススメ。ちなみに、生ビールは通常価格420円。サワーは399円のものが多いです。4杯以上飲むのであれば、確実に飲み放題がオトク。
また、飲み放題は2時間制ですが、プラス500円(税込)で30分延長できます。2時間で打ち切ってほかのお店に行くより安く済むはず。飲み放題が延長できるお店は、これまでチェーンの居酒屋を巡ってきましたが、珍しいです。アディショナルタイムですよ。そういえばいつからロスタイムからアディショナルタイムっていうようになったんでしょうか……。
ただし、飲み放題は店舗によって実施の有無や条件が異なる場合があります。気になる場合は、お近くの店舗で直接聞いてみてください。
学生にもサラリーマンに優しいワイワイ系居酒屋
さて、店内の様子もお伝えしていきます。
店内の照明は明るい感じで、座席はテーブル席がメインでした。見晴らしがいいので、会社の同僚などや、学生同士でワイワイできる雰囲気です。カウンター席もあって、ひとりで利用しているお客さんもいましたよ。
おしぼりは使い捨ての紙製のもの。お箸は木製で、使い捨てではないものでした。いずれも、卓上に最初から用意されていて、自分たちで利用するぶんをとれるようになっています。
注文用の端末は特になく、注文時は店員さんに直接声をかけるスタイルです。端末入力が好きではないという人にはよいかもしれません。私は酔っぱらって端末がうまく操作できなくなることがあるので(酔いすぎ!?)、店員さんが注文をとってくれると安心。
店員さんはホールをこまめにお客さんの様子を見てくれているようで、声をかけるタイミングにそこまで困ることはありませんでした。
ちなみに、灰皿は卓上に置いてありました。特に分煙などはされてなかったようです。
炭火焼のこだわり串焼きが80円~! 香ばしくておいしい
テング酒場は、店名にもあるように「炭火串焼き」が看板料理。メニューを開くと、串、串、串と焼き鳥の写真が。焼き鳥は1本80円からでした。安い。めっちゃめちゃ安い。
鶏串、豚串と種類が多いため、迷ってしまい、メニューには書いてないけれど「盛合せはありますか」と頼んだところ、「ねぎま」「鶏かわ串」「砂肝」「ぼんじり」「鶏レバー」「ささみわさび」を1本ずつ盛り合わせてくれました。味付けはタレと塩で選べたので、塩にしました。
テング酒場では、カット、串打ちを店内でしているそうです。焼き上げは炭火というのがこだわりだそうで。
運ばれてきた焼き鳥はどれもいい感じに焦げ色がついていました。ねぎまのねぎは黒くなるほど。しっかり炭火で焼いている証拠です。おいしそうではないですか! 焼き鳥最高ですよ。
串のサイズ自体が少し小さめですが、どの串も身が厚めでふっくらジューシーでした。特にオススメは、ささみわさびです。あっさりしていて、上品なおいしさ。わさびはそこまで辛くないのですが、ちょっとだけツーンとしていい感じです。
そのほかの焼き鳥もいずれも美味。レバーは、大衆的なお店だとパサパサしていることもありますが、臭みがなく中がトロリとしていて柔らかい肉質でしたよ。ねぎまは鶏ももの弾力あってぷりぷり。かわはかたくなく、ほどよい食感で香ばしかったです。ぼんじりも脂がのっていました。砂肝はコリコリ食感。
1串80円からという驚異的な価格なのに、味は全体的にチープではない。というか、この値段でちゃんとしているなと感心するほどのおいしい焼き鳥でした! 本当においしい。コスパ本当にいい。毎日行きたい。
定番の鶏、豚以外にも、こんな串焼きが! ということで頼んだのは「厚切り牛たん串」。1本240円という価格は、80円の焼き鳥に比べると高価ではありますが、考えてみてください、なんといっても、牛タンですから! ふと、お祭りにある串焼きの屋台で、牛タン串を頼んだら1本700円くらいだったのを思い出しました。そう考えると240円は安い。(※編注:お祭り価格と混同されてもこまるのですが、とにかくナベコは安いということを伝えたいんです)
牛タン登場。ねぎも刺さっていて、ねぎま牛タンとなっています。サイズ感はやや小さいですが、さすが牛タンという歯ごたえでしたよ。プチンとした弾力ある身。味付けは塩であっさりしており、噛みしめるたびに牛タンのうまさを堪能できます。香ばしいし、おいし~!
240円という手頃な価格で牛タンを食べられるとは、テング酒場、庶民派です。リッチな串だと、他にも「牛ハラミステーキ串」(1本320円)、「フォアグラの豚バラ巻き」(1本390円)などが気になったので、今度食べたいです。
安いのに外さない一品料理が! なにを食べてもおいしい
串焼き以外もおいしそうなので、どんどん頼んでみました。
こちらは「かりかり鶏皮ポン酢」。焼き鳥がおいしいお店は、かわもイケている。これは私なりの法則です。
揚げた鶏かわに小ネギをのせてポン酢で味付けした一品料理。鶏かわが、モニュモニュした感じではなく、歯切れがいいです。ポン酢のさっぱりした味がたまりません! ずっと食べていられそう。
「甘海老の唐揚げ」も頼みました。川海老ではなく、甘海老です。ですので、少し身が大きめですよ。サクッとした食感で、頭ごと全部食べられます。 ビールやハイボールに合うんですよね。価格が290円と手ごろなのもうれしい。
「しゅうまい」を見つけたので注文。しゅうまいって意外と食べる機会がないというか……。取材時にもそんな話を同行者としていたので、ついつい注文してしまいました。このしゅうまいは、店舗で手づくりしているとのこと。注文した時に「少しお時間いただきます」とことわりがありました。どうやら、注文が入ってから蒸しているようで、本格的です。
しゅうまいはせいろで登場しました。蓋を開けた瞬間に、立ち上がるおいしそうな香り。あ、あ、たまりません。運命の出会いってやつです。
ひとつずつ大きめで、皮の中にはお肉がたっぷり。肉汁溢れるジューシーな味でした。同じく中華でも、餃子は居酒屋の鉄板料理であるのに対して、しゅうまいはあまり見かけません。ですが、蒸しあげているぶん優しい味わいなので、お酒にしゅうまいというのもいいですね。
テング酒場の看板メニューのひとつは「もつ煮豆腐」なのですが、今回はあえてスルーし、同じく煮込んである「煮玉子」を頼んでみました。価格はひとつ90円。大衆的な食堂である「日高屋」の「温泉玉子」より安いです(唐突に日高屋の話を出してしまいましたが、日高屋よくいくもので……)。
しっかり煮込まれており、白身にも出汁が染み染みでした。私は、煮玉子に七味をかけて食べるのが大好き。味が濃いぶん、お酒が進んでしまいます! テング酒場すごすぎる。
箸休めとしてセロリ漬けも。細かく切られており、よい食感。テング酒場でハズレのつまみがありません。すごい。
イタリアバルマ産のプロシュートをのせた「生ハムシーザーサラダ」。見た目にオシャレ感こそありませんが、プロシュートですので、生ハムの脂はしつこくなく、上品でした。生ハムの下のカット野菜は、ざく切りのレタスで、とてもシンプル。あくまで、「居酒屋さんのサラダ」という立ち位置なのでしょうね。
それにしても、どれを頼んでもおいしい~!冗談抜きで本当にどれもおいしいです! まだテング酒場に行ったことがない人は絶対行ってみるべき。
意外? お酒だけでなくコーヒーも飲み放題の対象
飲み放題ですので、もと(4杯以上)がとれるようにお酒もドンドン飲んでいきます。
レモンサワーは、生搾りではなく、サワーにレモンの味がついているもの。見かけは特に特徴がありませんが、甘すぎず、かといって酸っぱすぎず、私にとってドストライクな味でした。何杯でも飲めちゃいそうです。そうですね、危ないですね。
ハイボールと下町ハイボールを頼んでみました。ハイボールは、デュワーズというスコッチウイスキー。スコッチというと香りが独特という先入観がありましたが、デュワーズのハイボールは特に香りが強すぎるというわけではなく、すっきりと飲めました。
下町ハイボールは、ジンジャーエール割りのような味。少し甘めなので、甘いサワーが好きな人にオススメです。
シークワーサーサワーは濃い黄色。ビタミンカラーが鮮やかです。沖縄名物の柑橘、シークワーサーのお酒。柑橘の爽やかな風味と、オレンジに近い濃い甘み。こちらは、ジュース感覚でお酒を飲みたい人によさそうですよ。
赤しそレモンサワーは、真っ赤な色。カラフルでびっくりしました。しそ風味であと味さっぱり。カットレモンも入っています。酸味がキツくなく、適度に甘みもあるのが私の好みです。
梅酒ロックもいただきました。なかなか甘めで、濃い味。氷に溶かしながらトロトロ飲むと酔いがよい感じにまわってきます。
ひとり5杯ずつ飲んだあたりで、飲み放題の制限時間の2時間たってしまいましたが、テング酒場は30分500円(税込)で延長できました。500円ということなら、2杯以上飲むならオトク! この日はまだ飲みたかったので、延長もつけてしまいましたね。当然です。
延長戦に突入したので、最初から気になっていた飲み物を注文。そうです、飲み放題メニューに「コーヒー」もあるんです。ブレンドコーヒー、エスプレッソ、アイスコーヒー、などなど。飲み会のあとにコーヒーを飲む人はいると思います。私も、飲み放題の最後にアイスコーヒーを頼みました。コーヒー豆の香ばしい香りとほどよい苦み……。ふう、戦士には、酒とコーヒーが必要です。
ナベコオススメメニューは「にんにく炒飯」
どれもおいしいテング酒場。その中で、私のイチオシは「にんにく炒飯」です!
テング酒場では、飯ものもけっこう豊富。炒飯、鶏釜飯、焼きそば、雑炊、ピザ各種などなど。どれもおいしそうですが、にんにくと唐辛子でシンプルに風味をつけたにんにく炒飯は、シメのご飯としてもいいし、お酒のつまみとして食べても進みます。
香ばしいにんにくの香りとピリ辛な味付けでヤミツキに。あまりにおいしかったので、取り合って食べるような状態で、あっという間になくなってしまいました。お酒好きな舌にハマる味付けなんですよね~。また食べたいです。
テング酒場は安くておいしい! 飲み放題の延長もできてコスパ良し
テング酒場でのんべろべろりんさせていただいた結果、とても、コスパよく快適に過ごせて満足しました。串焼きがおいしい。串以外の料理も安くておいしい、はずれない。飲み放題の延長もできるので、せかせか飲まなくて大丈夫。
仕事仲間でワイワイ飲みに来るのもいいですし、飯物が充実していて、カウンター席もあったので、ひとり飲みに利用するのもありだと思いました。
お酒のつまみでも、しっかりと食事したい人でも満足できる料理
この記事の中で幾度となく書いていますが、どれもおいしいというのが正直な感想。外れメニューがあったら逆に教えてほしいくらい、私たちにはドストライクなメニューばかりでした。
しかも、テング酒場のメニューを見て思ったのが、お酒を飲むことをメインにせず、ごはんを食べつつ少しお酒を飲む、ということでも満喫できそうなこと。いろんな人に需要がありそうなメニュー構成で、大満足です!
にぎやかな居酒屋でもおトイレは複数あって清潔感あふれる
気になるお手洗いは、男女別になっていて、女性トイレでいうと個室は2つありました。個室が2つあれば安心。洗面台も清潔でお化粧直しもできます。テング酒場のお客さんは、フロアの様子を見ると男性が多いようでしたが、女性が来店しても安心です。
おいしくて食べすぎたのに1人3700円に抑えた!
お会計は2人で行って、串7本、料理8品、お酒を12杯ほど飲んで税込7454円でした。ひとりあたり3700円ほどですね。これだけ飲んでこの価格に収まるのは安いです。
普段の取材以上に料理を満喫させていただきました。料理数はかなり注文したので、お値段が張っているように見えますが、冒頭にも記載しているように飲み放題(1500円)+料理(1人最低1000円以上)という条件を満たせばいいだけなので、2500円程度に抑えることも可能です。まぁ、テング酒場って料理がおいしいので、私は自制できそうにないんですが……。
テング酒場を使えそうなシチュエーション
・焼き鳥が好きな人
・お酒もいっぱい飲みたいけど、料理もちゃんと味わいたい人
・コスパのいい飲み会が好きな人
・4人前後の飲み会
・1人で飲みたい人
■「テング酒場」で好きなメニューを教えてください
みなさんは「テング酒場」に行くとなにを頼みますか? ナベコTwitter(@wagomunabe)に教えてください。Facebookもやっています!
ナベコ
寅年生まれ、肉食女子。特技は酒癖が悪いことで、のび太君同様どこでも寝られる。
ビール、日本酒、ワイン、ウイスキー、レモンサワー、ホッピー、アルコール全般が大好き。お酒に合う塩分高めの食事も。
「アスキーグルメ」でおいしい飲食情報を発信中!
特に記載のない限り、記事内の表記価格は「税抜き」です
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