「4K PHOTO」機能は初級者にもやさしい
便利な機能としては「4K PHOTO」があります。「4Kだって? プロ向きのむずかしい機能なのでは……」と思うかもしれませんがさにあらず。秒間30コマの高速連写を4Kサイズ、およそ800万画素で記録できるもので、要するに4Kで動画を撮影し、そこから気に入ったフレームを選べると考えればよろしい。スポーツをする人や、飛行機、鉄道など、動きの速い被写体を撮影するときに便利です。
さらに、被写体の動きや人物の顔を自動検知し、そのコマにマーカーをつける「オートマーキング」機能を搭載。連写した画像を全部確認しなくても、マーカーが付いているところをピンポイントで表示できます。連写した画像を合成し、被写体の一連の動きを1枚の画像にまとめる「軌跡合成」機能もそなえています。
同様の連写機能を使った「フォーカスセレクト」もあります。ピント位置を変えて連写し、後から好みのピント位置を指定できるというもの。撮影時にピントをどちらに合わせるか迷ったら、とりあえずこれを使えばよい。フォーカス位置の異なる複数の画像を合成して、ピント範囲の広い写真も作れます。
結論:旅行やおでかけに、これ1台でOK
ここまで「編集部の仕事に最高だぜ!」と書いてきましたが、光学ズームがすごい、近くのものも撮れてすごい、設定はカメラにおまかせできてすごい……などの長所を考えると、たいていのシーンはこれ1台でOKという、軽快で優秀なコンデジであることが理解できるはず。
コンパクトなサイズ感で高倍率ズーム。そして1型センサーの高画質。旅行のお供にも、街角をぶらつくときのスナップにもすばらしく役立つでしょう。気軽に持ち歩ける大きさがほしい、でも画質にはちょっと妥協したくない人にはとくにオススメですね。
強いていうなら、背面のモニターはチルトできるようにしてほしかった。カメラを掲げて遠くのものを(他人の頭の上から)撮ったり、ローアングルから撮ったりするときに、すこし融通がきかない感じはあります。とくにコンデジのサイズ感ですから、その小回りのきく感じがほしいと思いました。とはいえ、「改善してほしいな」と感じたのはそれぐらいでしょうか。
実売価格は10万円近くと、ちょっとお高めではあるのですが、筆者の場合はなにしろ仕事で使うし、そのぶん働けばいいと思いまして……前述したように、高いダウンも買ったし、PS4も買ったし、いまさらカメラの1つを買っても変わらないと思ったわけです。いや、けっこう、口座の残高は変わるんですけど。もう遅いですね。
これからは、記事に使うブツ撮りから取材のレポート写真、instagramに上げるスイーツフォトまで、すべて1台でまかなえると実感しています。カメラにくわしくない自分でも、DC-TX2ならなんとかしてくれるからです。買ってよかった。現場からは以上です。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!
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