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遠くも近くも、何も考えなくても撮れる:

カメラくわしくないけど「LUMIX DC-TX2」買ってよかった

2018年03月21日 15時00分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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光学ズーム15倍だぞ、15倍

最大の武器はこのサイズで1型センサーを積んでいながらの15倍光学ズーム。望遠時にはかなりレンズが繰り出されます

 まずレンズから。LEICA DC VARIO-ELMARです。前モデルのDMC-TX1と比べると、25-250mm(35mm換算値です)から、24-360mmと15倍に広がっています。望遠側は1.44倍伸びたことになります。その代わり、F値は3.3-6.4と暗くなっているマイナス面もありますが(DMC-TX1はF値2.8-5.9)。

DC-TX2(左)、前モデルのDMC-TX1(右)

前面にすべり止めのラバーがつきました。ちなみに背面の右上(右手で持つと親指が当たるところ)にもグリップがついています

 ホールド感を高めるためにグリップ部にラバーが貼られているのが、前モデルとの外見における大きな差異。背面にも親指用のグリップラバーが貼られています。ただ、文句を言いたいわけではないですが、この差し色の赤が……これを見たカメラマンが「あのメーカーに似てるよね?」と言ってきたのですが、「さあ、ぼくはカメラに詳しくないですから……」と返すのが精いっぱいでした。

 さらに、EVFも向上しています。DMC-TX1は117万ドットでしたが、233万ドットになりました。そこは重要? と思うかもしれませんが、インタビューなどで人を写すときなどは、「覗き込んでファインダーでビシっと撮っている」感を演出したいときもあるんです。スマホでちゃちゃっと撮ってますよーん的な雰囲気をだしたくないというか。筆者が気にしすぎなだけかもしれませんが……。

レンズを繰り出すと、やはりDC-TX2のほうが長いですね

 1型センサーのプレミアムなコンデジはめずらしくないものの、光学ズームに関しては3倍ぐらいの製品が多い。しかしDC-TX2は、15倍だぞ15倍! 以下はすべて撮って出し。

これがですね

ここまで寄れる

これもですね

ここまで寄れる

 さすがに1型センサーのコンデジで15倍光学ズームは、ありがたいの一言です。望遠側でもそれなりの解像度がしっかりあるように感じられます。手の届かない存在に自分から近づいていくのは野暮な人間のすること。遠くからじっと相手の本質に近づいていくのがスマートなのです。たぶん。

 それでいて、W端時で3cm、T端時で1mまで被写体に近づいて撮影できるのもうれしい。細かな装飾や植物などのディテールまでしっかり写せるわけです。一般的には花や草を撮ったり、インスタ映えする食べ物の“シズル感”を撮ったりするのに役立つでしょう。編集部的には「基板に何を書いてあるかわかるぞ」というよろこびが大きいかしら。

 実際問題、DC-TX2をはじめて持ち出して食事中に写真を撮ったときなど、「おいしそうな写真を撮ってSNSでいいね!してもらおう」という気持ちよりも「ワハハ、パフェのミントの葉にこんなに寄れるじゃん、すげえ」という感動のほうが大きく、すっかり満足してしまいました。なんだか目的が変わっている気もしますが、うれしい気持ちに変わりはありません。

マクロも得意。パフェを撮るときもミントの葉にここまで寄れるぞ(寄りたいかはともかく)

SLIブリッジのコネクターにも寄れる。基板に載っているパーツの記号もわかるでしょう

こまかいことは「iAモード」にまかせておけばよい

 パナソニック得意の「iAモード」も優秀です。要するに、カメラが撮影するシチュエーションを判断して、適した設定にオートでやってくれるおまかせモード。LUMIXシリーズで採用してきた技術を応用したもので、さまざまなシーン(撮影条件)を自動で認識し、カメラの設定を最適化できるのが特徴だとか。

 ともかく、インテリアだろうが、食べ物だろうが、夜景だろうが、F値が前モデルより暗いとはいっても手ブレ補正がすごいのでちゃんと写ります。少なくとも筆者の記事で使う分にはまったく問題がありません。ちなみに、本記事の作例はすべて「iAモード」で撮影しています。

iAモードにすべておまかせ。だいたいなんとかなります

食べ物を撮る場合もコンデジサイズだとおおげさになりません

後ろも自然にボケてくれる

夜景もいけます。手ぶれ補正もあるため手持ちで問題なし

ビルの窓枠などもよく解像しているかと

 空間認識AFも優秀。とくに動体追従性にすぐれていて、狙ったところにさっとピントが合います。遠くにあるものにズームしたときでも、AFがもたつく感じがありませんでした。発表会の取材ではデモンストレーションなどがあったりするものですが、激しい動きをする人や機械などにもフォーカスが合いやすい。一般的な使い道でいえば、動き回るペットや軒先を走る猫などを撮るときに効果を実感できるでしょう。

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