設定メニューを比べてみた
次いで、設定メニューを見てみる。初代の設定メニューは24ページだったが、α7IIIは36ページになっている。
メニュー構成自体が異なっているので一概には言えないが、撮影に関するメニューが初代(7ページ)とα7III(14ページ)で2倍になり、さらにα7IIIでは動画やシャッター、手ブレ補正系のメニューが別に9ページ用意されている。
一方で、α7IIIでは省かれているメニューもある。初代α7では「PlayMemories Camera Apps」という機能があり、カメラでネットに接続し、カメラ専用アプリをダウンロード(有料のものもある)することで、撮影機能の拡張ができる。
しかし、α7IIIではこの機能に対応していないようで、PlayMemories Camera Appsに関するメニューがない。
スペックはやはりα7IIIが強力
最後にスペックを見比べてみた。
製品名 | α7 | α7III |
---|---|---|
撮像素子 | 35mmフルサイズ Exmor CMOS | 35mmフルサイズ Exmor R CMOS |
有効画素数 | 約2430万画素 | 約2420万画素 |
14bit RAW出力 | ○ | ○ |
AF | 位相差/コントラスト検出方式 | 位相差/コントラスト検出方式 |
測距点(位相差/コントラスト) | 117点/25点 | 693点/425点 |
輝度範囲 | EV0~20 | EV-3~20 |
感度設定(拡張) | ISO 100~25600(ISO 50) | ISO 100~51200(ISO 50~204800) |
動画記録 | フルHD(60p)対応 | 4K(30p)対応 |
動画HDR対応 | ○ | ―― |
EVF | 約236万画素 | 約236万画素 |
背面モニター | 3型(約92万画素) | 3型(約92万画素)、タッチパネル式 |
手ブレ補正 | レンズ対応 | ボディー内蔵(5軸) |
シャッター速度 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 |
連写速度 | 秒間最大5コマ | 秒間最大10コマ |
サイレント撮影 | ―― | ○ |
無線LAN/NFC | ○/○ | ○/○ |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)mm | 126.9×54.8×94.4 | 126.9×73.7×95.6 |
重量(バッテリー、メディア込み) | 約474g | 約650g |
α7とα7III、きっと圧倒的な差があるのだろうな、と想像していたのだが……実際その通りだ。
α7IIIにはボディー内手ブレ補正があったり、AF測距点が細かったり、センサーが裏面照射型になって感度特性がアップしていたり、AF追従で秒間10コマの連写ができたりと、大幅に進化している。
特に動く被写体を撮るようなシーンや暗い撮影環境などでは、明らかにα7IIIのほうが撮りやすくなっている。
ただ、α7も位相差/コントラスト方式の「ファストファイブリットAF」だったり、瞳AFが搭載されていたり(設定には見当たらないがスペックに書いてあったので、搭載されているらしい)、EVFの仕様が一緒だったりなど、共通ポイントも多い。
初代α7とα7IIIに10万円分の差があるかといえば「あります」と言えそうだが、個人的には初代α7のコンパクトさと安さも魅力的。フルサイズ入門機としてなら、初代α7もいいかもしれない。