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二丁目の税理士・高橋創先生が教えます:

確定申告 税金安くする「節税方法」の基本

2018年03月06日 10時00分更新

文● 高橋 創

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 税理士という仕事をしていると「どうにか税金を安くできませんかね?」というご相談を受けます。いわゆる「節税」というやつです。確かに財布から出ていくお金は少ないに越したことはありません。私だってたくさん払うのはイヤです。

節税とは「処理方法」を見なおすこと

 そんな相談が多い割に、「節税」とはどういうものかあまり知られていません。たとえば「節税」と「脱税」という言葉は似ていますが、違いをしっかり説明できる方は少ないはず。ただ、この部分を曖昧にすると悪事に手を染めてしまうこともありますので注意が必要です。

 ウィキペディアでは、節税のことを「法(租税法)の想定する範囲で税負担を減少させる行為である」とされていますね。イメージがわきづらいのでちょっとかみ砕いてみましょう。

 税法では1つの行為について複数の処理が認められていることがあります。そういった場合にはどちらを選ぶかによって税金の額が変わりますので、法に則った複数の選択肢の中から最適な方法を選択するというのが節税の基本的な考え方です(実際に税理士試験の問題でも「納税者に最も有利になるように計算しなさい」という条件が付されています)。

 これに対し、法を度外視してムリヤリ税金を減らすような作業が「脱税」です。存在している売上を除外したり、ありもしない経費を計上するような、法も何も関係ないような作業です。無法者の所行ですので、これはやってはいけません。

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