動く姿がSFっぽい
目の前でRelayが動いているところを見られた。動きは非常に滑らかで、スピードも人の歩くスピードに近く、万一ぶつかっても怪我をすることはなさそう。
そもそも、各種センサーで人を検知し、ぶつかる前に停止という機能があるため、ぶつかること自体がほとんどない。今回の実証実験でも、最終日まで、人にぶつかったことはなかったそうだ。取材時も、器用に人を避けて、目的地の売店までスムースに進んでいた。
修学旅行生の関心を強く引いていた。記念撮影を求められるシーンもしばしばあったという。
また、事前に「通ってはいけないところ」や「障害物」を専用ソフトからインプットできるため、点字ブロックやベンチ付近、出口付近など、通ってはいけないところには絶対に近づかない。人が無意識に障害物を避ける様子にも似ている。
目的地の売店に到着すると、上部の蓋が自動でオープン。中に物を入れられるようになっている。
賢く家に戻る!
「東京ばな奈」を中に入れて、画面をタップ。
素早く踵を返し、静かに元の場所へと戻っていくRelay。動いている姿が、羽田空港のキレイな床の上によくマッチしている。
戻ってきたところ。運搬が終わったときも、自動で蓋が開くようになっている。
利用者によるレーティングができるようになっている。
仕事が終わると、自動的に充電器へ戻り、ふたたび待機モードに。
Relayは正面にカメラを2つ搭載しており、足元と前方を常に記録できる。万一人にぶつかったり、店頭したりなどのアクシデントがあった際に、原因をチェックするためだ。またホテルでの利用では、客室に到着すると、客室内にのみモザイクをかけて、利用者のプライバシーを保護するなど、高度な機能も利用できる。
まだロボットが公の場所で動作している様子などは一般的でなく、実験中も絶えず人の目を集めていたが、極めてスムースな動きで人の流れに溶け込んでおり、実用面では明日からでも導入できそうな完成度に思えた。空港での実際の導入はまだ先になりそうだが、人が歩くのと同じようにロボットが行き来する将来も、そう遠くないかもしれない。