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PUBG&VRも超快適!特大クーラーで冷却力もスゴイ、ZOTAC製「GTX 1070 Ti」レビュー

2018年01月26日 14時00分更新

文● 加藤勝明 編集●ジサトラ ハッチ

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 ではGTX 1070 Ti AMP Extremeの見どころを解説しよう。本製品最大の武器は2.5スロット厚の巨大な“Ice Storm”クーラーがもたらす抜群の冷却性能だが、今回はクーラーの構造にも注目してみたい。一般的なビデオカードのクーラーの場合、チップ類が実装されている基板の表と裏から鉄板で挟み込み、さらにクーラーを基板に固定するという構造をとっている。

 設計がしっかりしていればこれで十分といえるが、ZOTACはこれをさらに発展させ、バックプレートが基板の上部にまで回り込む“Exo Armor”と呼ばれる設計にしている。ただの板よりもL字の板の方が歪みにくいため、基板の信頼性やクーラーの静音性(ファンの歪みが抑制される)向上に貢献するのだ。

最近は3連ファンを重ね合わせるようにしてカード長を抑えつつ実装する製品も出ているが、ZOTACの場合は重ねずに長さを冷却力としてそのまま活かす戦略をとっている

クーラーは2.5スロット厚、さらにブラケットよりも背が高い超大型のものを装備。組み込んだ状態でマザー表面からクーラー上部までの高さは実測138mm弱なので、横幅のないタワーケースを使っているなら寸法に注意しよう

バックプレートは背面全体だけでなく、カード上部にも回り込むことで剛性を高めているのだ。ZOTACのイメージカラーである黄色がとにかく目立つ

背面の文字とカード上部は通電時にライトアップされる。後述するOCツールを使うことでこのLED色を自在に設定することができる

 そして裏面にはOC時の電力供給を安定させるZOTAC独自の「Power Boost」を備える。前述の通りGTX 1070 TiはファクトリーOCが禁じられているGPUではあるが、ユーザーがOCするのは自由。どれだけOCで伸ばせるかはチップ自体の耐性のほかに、電力共有やクーラーの性能も重要になる。そのため、GTX 1070 Ti AMP Extremeは、OC用途を試す価値あるビデオカードと言える。

本来GTX 1070Tiは8ピン1系統で済むが、OCした場合のことを考えて、あえて本製品では8ピン×2に強化してある

“EKO FAN”と名付けられたファンは、ブレードがほぼ一直線だが、軸付近に小さなブレードをもう一枚備える独特の形状。軸付近の空気の流量を稼ぐための独自のアプローチだ

背面に見える“Power Boost”チップはZOTAC独自の工夫だ。OC時の電力供給を安定化させ、より高クロックを狙うことができるだろう

 GTX 1070 TiはOCなしの状態で出荷されているが、同梱のOCツール「FireStorm」を利用すれば、自己責任の下OCすることが可能だ。GeForce系のOCの場合、GPUの消費電力をトリガーにするリミッター(Power Limit)を上げるのがとにかく重要だが、一般的なGTX 1070 Tiカードは+20、即ち120%が上限になっている。だが、このGTX 1070 Ti AMP Extremeでは最大+40まで引き上げることができる。高クロック設定を攻めたい人には見逃せないポイントといえる。

バージョンアップでUIがスッキリと見やすくなったOCツール「FireStorm」。下から2番目のスライダーがPower Limitの設定。通常時を100とすると、AMP Extremeは140まで引き上げる事ができる。定番“Afterburner”と違い実クロックを入力するタイプなので分かりやすい

FireStormはGPU温度やクロックなどの監視機能も備える

今回はベース1780MHz、メモリー8400MHzというマイルドなOC設定でのパフォーマンスも検証することにしよう

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