サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。
本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第32回では、kintoneに用意されたさまざまな管理者を設定して人に仕事を振ってみる。
kintoneは最初に登録したメインの管理者がすべての管理機能にアクセスできるが、組織が大きくなりユーザーが増えるほどに、1人で管理できなくなってくる。それぞれの管理を適した人や部署でもできるように設定し、共通管理できるようにしていく必要がある。ゆくゆくは、権限を譲渡してその仕事も渡してしまい、自分は別の業務に集中するといったことが必要になってくるだろう。
とはいえ、コンシューマー向けのソフトのように、管理者アカウントと一般アカウントの2種類があるだけ、とはいかない。いろいろなレイヤーにさまざまな管理者権限が用意されている。ピラミッド型に上位互換というわけでもないので、細かくチェックしていきたい。
「サイボウズドットコムストアの管理者」を設定
まずは、「サイボウズドットコムストアの管理者」。サイボウズが提供している各種サービスの申し込みやIPアドレス制限、Basic認証などを設定できるアカウント。もちろん、複数の管理者を追加することもできる。ここの管理者は、必ずしもサービスを利用している必要はない。そのため、kintoneにサインインできない、ということもあるので混乱しないように。
「cybozu.com共通管理者」の画面でも見積や購入ができるが、サイボウズドットコムストアの管理者はこの画面で購入できないように設定することもできる。
「cybozu.com共通管理者」を設定
次は「cybozu.com共通管理者」。cybozu.comサービス全般の共通設定を行なえるアカウントで、ユーザーの追加やクライアント証明書の発行などが可能。許可されている場合は、サービスの申し込みやIPアドレス制限などの設定も行なえる。
「ユーザー管理」→「管理者の設定」で任意のユーザーを共通管理に設定できる。
管理者アカウント「Administrator」
「Administrator」という管理者アカウントも用意されている。これは、契約ユーザーとは別に用意されており、初期設定では無効になっている。共通管理画面から簡単にオンにすることができるが、セキュリティーのためにも必ずログイン名やパスワードなどを変更すること。このアカウントは削除することはできず、契約ユーザー数にカウントされないという特徴がある。
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