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社内実践事例も披露、「Hitachi Social Innovation Forum TOKYO 2017」展示レポート

日立、AIアシスタントサービスなど「働き方改革支援」ツールを展示

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 日立製作所は11月1日と2日、東京・有楽町の東京国際フォーラムにおいて、「Hitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYO」を開催した。

 今回で19回目の開催となる同イベントは、日立グループにおける世界最大規模のフラッグシップイベントと位置づけられている。開催初日には、同社 執行役社長兼CEOの東原敏昭氏が「世界の変化をリードする社会イノベーション」と題した基調講演を行ったほか、ピューリッツァー賞受賞作家であり科学者のジャレド・ダイアモンド氏が特別講演に登壇。そのほか、ビジネスセッションや60以上のセミナーを通じて、日立の社会イノベーション事業をわかりやすく訴求した。

東京国際フォーラムで開催された「Hitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYO」

 また展示会場は、ENERGY/INDUSTRY/URBAN DEVELOPMENT/FINANCIAL/HEALTHCARE/Connected by Lumada(IoT)/SECURITY/WORKSTYLE INNOVATIONという8つのゾーンで構成され、社会イノベーション事業における事例を幅広く紹介していた。今年は特に、注目を集める「働き方改革」に関する事例についても展示が行われていた。

 以下本稿では、働き方改革に関連した展示を写真で紹介しよう。

「働き方改革」関連の展示コーナー。注目度の高いテーマであり、多くの人が訪れていた

業務システムから必要な情報を探してくれる「AIアシスタントサービス」

 チャットによる対話形式で、スマートフォンを通じて自然言語で問いかけると、業務システムを参照したうえで回答してくれるAIアシスタントサービス。顧客先や移動中でもスピーディに事務作業を終えることができる。

 たとえば「〇〇社の情報が知りたい」と伝えれば、AIアシスタントがその言葉を理解して、クラウドサービスから必要な情報を取得して企業概要を回答する。また「〇〇さんの連絡先を教えて」や「〇〇という製品に詳しい社内の担当者を教えて」と問いかけると、社内システムから該当するデータを検索、表示してくれる。

「AIアシスタントサービス」に取引先の情報を問い合わせたイメージ

 検索対象や回答方法を機械学習することで、問い合わせの多い質問を優先的に検索、表示する機能も備える。たとえば「Office365」やLDAP、「活文」など、多彩な業務システムとの連携を確認済みだという。社内の情報検索やスケジュール調整などの事務作業が多く、本来の創造的な仕事をする時間が阻害されている企業に提案していく方針だ。

定時退社を促す「PC自動シャットダウンシステム」

 設定した終業時間(定時)が訪れると、PCを自動的にシャットダウンすることで社員の帰宅を促す。残業が個々人の判断に任され長時間労働が常態化している企業や、勤怠と実働時間が乖離しており「サービス残業」が横行している企業、残業申請を義務付けてもルールが徹底されず、無届け残業が頻発している企業の課題を解決することが可能になるという。長時間労働を是正し、ワークライフバランスの実現を支援できるとしている。

定時になるとPCが利用できなくなる「PC自動シャットダウンシステム」

 このシステムでは、定時が訪れる前からPCがシャットダウンされることを予告し、作業を終えるよう促す。また、シャットダウン時間が過ぎてもデータ保存などの作業だけはできるが、それ以外の作業は翌日の出社時間までできない。「PC利用時間変更申請」の仕組みも備えており、社員が申請して上司が承認すれば時間の延長が可能。この延長申請履歴は、監査証跡として残すことができる。定時時間は任意に設定できることから、シフト勤務にも対応できるという。

利用時間延長の申請画面

会議資料を事前配布する「会議効率化ソリューション」

 会議の準備段階から会議中、そして会議後の議事録作成までの効率アップを支援するソリューション。これは、日立ソリューションズがモノづくり現場向けに開発した情報共有の効率化技術を一般オフィス向けに改良したもので、現場での活用事例をもとに改良を加えているのが特徴だ。

会議資料を事前配布しておくことで会議を効率化

 たとえば、会議予約を行うと自動的にその会議に付随する共有サイトができ、そこで最新版の会議資料を事前に共有できる。誰が閲覧したかを確認できるほか、会議参加者があらかじめコメントを入れることも可能で、会議当日にはその画面を共有しながら議論することで、「議論の見える化」を実現。資料を事前に共有することで、会議中に全員で配付資料を参照するような時間も不要となり、会議時間の短縮につながる。さらに、共有されたコメントはExcelシートとしてダウンロードが可能であり、議事録作成の効率も向上するという。

共有した資料に対するコメント一覧はExcelシートとして出力できる

組織ツリーから人を探せる「階層型アドレス帳AddressLook」

 独立系ソフトウェアベンダー(ISV)のビービーシステムが開発した階層型アドレス帳「AddressLook」は、組織ツリーの中から宛先を選択できるユーザーインターフェースが特徴だ。独自のデータベースで組織階層を管理しており、大量のメールアドレスを組織ごとに階層表示することができ、視覚的な宛先検索が容易になる。組織体系が複雑な日本企業に最適化されたアドレス検索が可能になるという。支店や部署など、目的別にアドレス帳を作成することも可能だ。組織に基づいて宛先を選択するため、目的の組織以外の宛先(人)に対するメール誤送信、情報漏洩の防止にもつながるという。

ビービーシステムの階層型アドレス帳「AddressLook」

人の能力を最大化するために実践した横浜事業所の取り組み

 日立の横浜事業所における「人の能力を最大化する」ための社内実践事例も紹介されていた。オフィスワーカーの現場改善に取り組みたいものの、どのように取り組むべきかわからない、ゴールをどうしたらいいのかがわからないといった課題に対し、「課題抽出のための『見える化』」と「オフィス環境最適化のための『データ活用』」という2つのステップで解決策を提案。その結果、業務の効率化と生産性、従業員満足度の向上を実現したという。

 課題抽出のための「見える化」では、従業員アンケートと従業員の行動観察を通じて「集中」と「コミュニケーション」を実現するオフィス設計を提案。また、オフィス環境最適化のための「データ活用」では、空調管理や従業員のヘルスケアのほか、トイレの空き状況などを表示し、従業員満足度を向上させる環境づくりを行った。横浜事業所では、予約不要のミーティング環境を実現したことで、突発的な打ち合わせや集中作業ができるようになり、社員満足度は91%にまで高まった。

横浜事業所における取り組みとその結果(社員満足度)

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