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韓国で開催されたイベントの模様をJAWS-UG青森の立花拓也がレポート

アジアのAWSユーザーがつながった「AWS Community Day APAC」

2017年11月13日 08時00分更新

文● 立花拓也(ヘプタゴン) 写真●赤塚誠二(サーバーワークス)

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中国で人気のApache Kylinによるデータ分析とは?

 続いて、上海ユーザーグループのJacky ChanさんからApache Kylinを用いたビッグデータ処理についての発表が行なわれた。Kylinはイーベイが中心となって開発が進められているオープンソースのデータ分析エンジンで、おそらく日本ではあまり馴染みがないが、中国では非常に人気があるそうだ。

DevOps and Bigdata Practices with Amazon EMR and Apache Kylin Jacky Chan, Shanghai UG, CHINA

 彼の会社では、1日に数十GBずつ増え続けるデータベースの解析にKylinを採用していて、EC2やEMRで構成したHadoopクラスターと組み合わせて利用しているそうだ。彼らの扱うデータ量ではAthenaやRedshiftよりも、EC2にKylinをセットアップして使ったほうがコストや処理速度の面で優れているとのことだった。

 さらに、セッションが始まる前にベトナムのAnhさんとビッグデータ処理についてディスカッションし、新しい手法を学べたので、上海へ持ち帰って検証したいと言って発表を締めくくった。

フィリピンユーザー、Ansibleの操作をSlackからできるChatOpsを語る

 最後はフィリピンのユーザーグループからやって来たNeil Alwin Hermosillaさん。なんと今回が初めての海外旅行だそうだ。彼の会社で開発をしているサービスにおいてどのようにDevOpsを実践しているのかについて話した。彼らはAnsibleを使ってインフラを管理していて、Ansibleの操作をSlackから実行できるようにChatOpsを進めているそうだ。

Embracing ChatOps Infrastructure based on AWS and Slack Neil Alwin Hermosilla, Lead Devops Engineer, Onerent.co, Philippines

 ChatOpsの開発は、Chaliceを使って管理やデプロイを行なっているとのこと。今回Lambda関連のデプロイツールが話題となった3セッションにおいて、Serverless Framework、Apex up、Chaliceと三者三様のツールを使っているのは面白い。テクノロジーのトレンドはどの国でも大きくは変わらないが、細かい部分にそれぞれの国の特徴が出ていて非常に興味深いイベントとなった。

 なお、全セッションが日本語、韓国語、英語の3ヶ国語でオンラインで生中継されており、全世界から500人以上の方がリアルタイムで視聴してた。録画されたセッションの様子はYouTubeに公開されているので、ぜひ気になったセッションがあれば見て頂きたい。

■関連サイト

国や言葉が違えど、AWSユーザーのやることや悩みはみんな同じ

 Community Dayの翌日からは、チェジュ島へ移動して、AWS APAC Usergroup Meetup 2017が行なわれた。夜遅くまで親睦を深めながらユーザーグループの運営についてディスカッションを行なった。

チェジュ島の名所を巡りながら親睦を深めた

 目についたものをAWSのサービスに例えるジョークで盛り上がったり、集合時間になっても現れない人がいれば、朝からビールが飲みたいという人もいたり。と思ったら真面目にアーキテクチャについて議論し始めたり、移動中にDevOpsの本を読んでいるメンバーもいる。日本のユーザーグループと変わらない風景がそこにはあった。国は違えど、目指している方向性や抱えている悩みはほぼ同じ。今後も引き続き、相互に情報共有や交流を行ないながら各国のユーザーグループがさらに発展して行くはずだ。

AWSカルタは海外でも大人気。初代APACチャンピオンはタイのVit Niennattrakulさんに!

 そして、個人的にもさまざまな国の文化や考え方に触れることでたくさんの刺激を受け、人としても成長できる経験を得られた。これからも継続して海外のユーザーグループとの交流は続くので、ぜひ日本からもたくさんの方が参加してくれることを願う。

 re:Inventに参加される方は、水色のパーカーを見つけたらぜひとも話しかけて欲しい。

AWS Community Day APACのために用意していただいたオリジナルパーカー

 そして、ビジネスだけでなくコミュニティを通じてグローバルに飛び出すチャンスがあることを少しでも多くの方に知ってもらえればうれしい。

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