高速CPUや単体GPU、ファンを最高速で回す「クーラーブースト」などの機能により、PCゲームを快適に楽しめるドスパラのゲーミングノートパソコン「GALLERIA GAMEMASTER NX」。前回は、同製品の外観や使い勝手などを中心に紹介したが、今回はその気になるパフォーマンスをチェックしていこう。
Core i7とGeForce GTX 1070でゲームが快適!
GALLERIA GAMEMASTER NXは、CPUにCore i7-7700HQ(2.80GHz/最大3.80GHz)を、GPUはGeForce GTX 1070(8GB GDDR5)を採用。メモリーはPC4-19200(DDR4-2400)をデュアルチャネルで16GB搭載している(最大32GBまで搭載可能)。ストレージは250GB SSDと1TBの2.5インチHDD(SATA III)のデュアルドライブ構成だ。
ハイエンド向けのクアッドコアCPUや単体GPUにより、かなり性能は高いのではと推測できるが、実際のところどのくらいのパフォーマンスなのだろうか。そこで、ベンチマークソフトで性能をチェックしてみた。まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。
WinSAT.exeの結果 | |
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プロセッサ | 8.4 |
メモリ | 8.4 |
グラフィックス | 8.9 |
ディスク | 8.1 |
いずれもスコアが8を超えており、かなり性能が高いのがわかる。ちなみにストレージはSSD、HDDともにSATA III接続。CrystalDiskMarkでチェックしたところ、シーケンシャルリード/ライトがSSDで550MB/秒前後、HDDで110MB/秒前後となった。NVMe接続のSSDほどではないが十分高速で、一般的な使い方ではほとんど不満を感じないだろう。
続いてパソコンの総合的なパフォーマンスを見るPCMarkを試してみたところ、PCMark 8 Home acceleratedが5072、PCMark 10が5145という結果になった。ちなみにPCMark 10のスコアの詳細を見ると、パソコンの基本性能を示すEssensialsが7921、ビジネスアプリでの性能を示すProductivityが7169、クリエイティブ系の性能を示すDigital Content Creationが6509と、いずれも非常に高いスコア。日常的な作業はもちろん、写真編集や映像編集などもストレスを感じずに快適にできそうだ。
CINEBENCH R15では、CPUが737cbとなった。Core i7-7700HQはノート向けCPUだが、少し前の世代のデスクトップ向けハイエンドCPUに迫る性能を持っているのがわかる。さらに3DMarkを試してみたところ、次の結果になった。
3DMarkスコア | |
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Time Spy | 5324 |
Fire Strike | 13701 |
Sky Diver | 29341 |
Cloud Gate | 26513 |
Ice Storm Extreme | 109641 |
Ice Storm | 113913 |
GPUは、GTX 1080に次ぐ性能を持つGTX 1070。ゲーミングパソコン向けのFire Strikeで13701、DirectX 12テストのTime Spyでもスコアが5000を超える結果になった。高負荷なPCゲームも快適に遊べる性能だ。
そこでゲーム系のベンチマークもいくつか実行してみた。まず、「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver1.4k」は次のようになった。
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver1.4k スコア | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
標準品質 | 1920×1080ドット | 18212 | すごく快適 |
最高品質 | 1920×1080ドット | 18136 | すごく快適 |
同様に「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編」と「FINAL FANTASY XIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(DirectX 11)」、「FINAL FANTASY XIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」も試してみた。
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編 | |||
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1920×1080ドット | 標準品質(ノートPC) | 22752 | 非常に快適 |
1920×1080ドット | 最高品質 | 18018 | 非常に快適 |
FINAL FANTASY XIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(DirectX 11) | |||
---|---|---|---|
1920×1080ドット | 標準品質(ノートPC) | 19767 | 非常に快適 |
1920×1080ドット | 最高品質 | 14862 | 非常に快適 |
FINAL FANTASY XIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク | |||
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1920×1080ドット | 標準品質(ノートPC) | 15923 | 非常に快適 |
1920×1080ドット | 最高品質 | 13069 | 非常に快適 |
このほか、「バイオハザード6 ベンチマーク」ではスコアが19328、ランクがSとなった。またVR性能をチェックするVRMARK Orange Roomも試してみたところ、7957というスコアで、VR Ready基準である5000を大きく上回っていた。高負荷なPCゲームやVRを楽しみたいという人にはぴったりの1台といえそうだ。
安心してゲームに没頭できる
今回のベンチマークテストは、すべてGALLERIA GAMEMASTER NXのクーラーブースト機能をオンにして実行している。これは、本体に内蔵された2基の冷却ファンを強制的に最高速に固定する機能。ファンの風切り音がかなり大きくなってしまうが、常に最高のパフォーマンスでゲームできるという安心感がある。
パフォーマンスよりも静音性を重視するなら、プリインストールされている「SILENT OPTION」でファン速度を下げればOK。CPUやGPUの温度に合わせてファン速度を細かく設定できるので、発熱が大きくなる高負荷なシーンだけ高速にファンを回す、というような設定も可能だ。
このほか本機には「ECO」モードも搭載されており、映画やプレゼン、ゲーム、オフィスなどのシーンに最適化された電源プランを手軽に選んべる。ちなみに、バッテリー駆動時間は公称値が約3.9時間となっているが、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って省電力モード時(画面の明るさは40%)にどのくらい持つのか計測してみたところ、3時間42分という結果になった。バッテリー駆動でゲームを長時間プレーするのは難しそうだが、気分転換に部屋を移動してウェブ閲覧やメール作成などをしたいというときなどには、十分役に立ちそうだ。
なお、ドスパラの直販サイトでは、本機は27万2138円で購入できる。決して安価なわけではないが、性能の高さと手厚いサポートなどを考えれば、十分リーズナブルといえる。初心者からベテランまで、PCゲームを快適に楽しみたいユーザーには、ぜひ注目してもらいたい製品だ。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | GALLERIA GAMEMASTER NX |
CPU | Core i7-7700HQ(クアッドコア、定格 2.80GHz、ターボ・ブースト時最大 3.80GHz、6MB L3キャッシュ、インテル ハイパースレッディング・テクノロジー対応) |
グラフィックス | GeForce GTX 1070(8GB GDDR5) |
メモリー | 16GB PC4-19200(DDR4 SO-DIMM、8GB x2、デュアルチャネル, 最大 32GB)、スロット数2 |
ストレージ | 250GB SSD+1TB HDD |
内蔵ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
サウンド | オンボードHDサウンド、ステレオスピーカー内蔵 |
有線LAN | 10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
インターフェース | USB 3.1(Type-C)端子、USB 3.0端子×6、SDカードリーダー、マイク入力端子、ヘッドフォン出力端子、ライン入力端子、ライン出力端子、HDMI端子、Mini Displayポート |
電源 | リチウムイオンバッテリー(約3.9時間) |
サイズ | およそ幅428×奥行294×高さ48mm |
重量 | 約3.7kg(バッテリー含む) |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
価格 | 26万9978円から |