Mozillaは、UIやエンジンを一新した新バージョンのFirefoxのリリースに合わせ、従来から連続的な「57」という数字のバージョンに加えて、「Firefox Quantum」という名称を用いることを発表した。
Firefox Quantumの特長は、Firefoxユーザーであればすぐに体感できるレベルの高速化。ウェブブラウザーのパフォーマンスを測定するSpeedometer 2.0 において、1年前のバージョン52と比べて、2倍速くなっているという。
その背景としては、マルチプロセスの活用、速度とメモリー消費のバランス調整といった着実な進化のほか、マルチCPUコア環境を前提として開発されたRustという独自言語によるCSSエンジンなどがある。さらに、現在開いているタブの表示を他のタブより優先して実行するなど、ユーザーが体感しやすい工夫を組み合わせることで、Chromeより30%メモリー消費を少なくして、高速化できたとしている。
また、UIも新しいPhotonプロジェクトで開発したものに切り替わっている。高解像度ディスプレーやタッチ操作など、デバイスの進化に合わせるとともに、デザイン的には角張ったタブが特徴的。
現行のFirefoxユーザーは、11月14日にFirefox Quantumにアップグレードされる予定だが、βチャンネルで利用しているユーザーはすでにベータ版を導入可能。なお、アドオンは「WebExtensions」と呼ばれる新しい仕様に対応したもののみサポートされるので、バージョンアップが止まったアドオンがマストというユーザーは注意する必要がある。
一部内容に間違いがありました。お詫びして修正いたします。(9/29 19:00)