シャープがデザインの良さにこだわった洗濯乾燥機の最上位モデルを発表しました。タテ型洗濯乾燥機とドラム式洗濯乾燥機の2種類です。どちらも洗濯11kg、乾燥6kgの大容量モデル。タテ型は10月19日発売、ドラム式は11月9日発売です。
ドラム式洗濯乾燥機 ES-P110
洗濯11kg 乾燥6kg
予想実売価格33万円前後
11月9日発売
シャープ
http://www.sharp.co.jp/sentaku
タテ型洗濯乾燥機 ES-PU11B
洗濯11kg 乾燥6kg
予想実売価格22万円前後
10月19日発売
シャープ
http://www.sharp.co.jp/sentaku
コンセプトは「キレイに、こだわる」。
洗面所の鏡と陶器をモチーフに、陶器のつや、汚れをふきとりやすいなめらかな形、インテリアとしての美しさを洗濯機にとりいれようと設計しています。
ドラム式は映りこみをおさえたグラデーション印刷のハーフミラー。操作部をタッチパネルにしたことで部品点数を減らし、ドラムの奥までのぞきこみやすいとのこと。
タテ型は、衣類を入れる投入口に段差やパーツの継ぎ目がなく、陶器製の洗面台のようにつるんとなめらかな形。天面は全面ハーフミラー、操作部はタッチパネルです。
タッチパネルは大きなタブレットを見立ててデザイン。
操作の順番にしたがって使えるボタンだけが光ってあらわれることで、「洗濯機のボタンが多すぎてどれを押せばいいのかまったくわからない問題」を解決しました。
●ドラム式洗濯乾燥機
ドラム式洗濯乾燥機の新機能は2つ。
・温水極め洗いコース(マイクロ高圧洗浄)
・シワおさえ乾燥コース(ハイブリッド乾燥方式)
数年前から採用しているシャワー洗浄機能「マイクロ高圧洗浄方式」は、新製品でも搭載。100~500μmの微細な水滴で汚れをはじいてすすぐ機能です。マイクロ高圧洗浄を使った洗濯コースが3つあり、温水を使った洗浄力の強いコースが新機能です。
・汚れをしっかり落とす「温水極め洗いコース」New
→30~35℃でしっかり泥汚れを落とす
※野球部に入っている子の体育着など
・おしゃれ着を洗える「ホームクリーニングコース」
→最適なタンブリングで布のいたみが少ない
※やわらかなニットカーディガンなど
・さっと予洗いコース
→洗剤なし、5分でドロっとした汚れを予洗い
※赤ちゃんの離乳食用スタイなど
乾燥機能は「サポートヒーター」と「ヒートポンプ」を併用するハイブリッド乾燥。メインはヒートポンプ乾燥、乾燥の最初と最後だけヒーターを使い「からっ、ふわっ」と仕上げるというもの。ヒーター式に比べると電気代も安くあがります。
ES-ZH1(2016年)との比較
ヒーターのみ 1880Wh 1回50.8円
ハイブリッド 590Wh 1回15.9円
乾燥系の新機能はシワをおさえる「シワ抑え乾燥コース」。
大風量をふきつけて、形状記憶シャツならアイロンなし、綿100%でもアイロンがけがラクになる仕上がりにします。容量1kgまでなので、シワにしたくないものだけにしぼって使うことになりそうです。日立「風アイロン」対抗機能ですね。
●タテ型洗濯乾燥機
タテ型洗濯乾燥機の新機能は2つ。
・超音波ウォッシャー搭載
・10分洗濯コース
笑えることに、同社人気製品「超音波ウォッシャー UW-A1」がついています。38kHzの超音波振動で汚れを落とすハンディ洗濯機です。テレビ番組で高橋一生さんがオススメしたことで人気に火がつきました。わたしも使っていますが便利です。
しかも今回はワイヤレス充電ができる新仕様になっていて、洗濯機に置いておくだけで充電が完了します。単体での販売予定はないそうで残念。電源はニッケル水素電池で充電5時間、使用時間30分間です。次はリチウムイオンにしてほしい。
もう1つの機能が予洗いをする「10分洗濯コース」です。
たとえば食べものをこぼした服などを洗うとき、超音波ウォッシャーで強めの汚れを落としたあと、10分洗濯コースで予洗いすることで汚れを強力に落としてもらおうという目的のようです。
超音波ウォッシャーと10分洗濯の組み合わせによって、今までタテ型洗濯乾燥機では落としづらかった頑固な汚れが落ちやすくなるそうです。
また、タテ型にもドラム式とおなじ「シワ抑えコース」(洗濯1kgまで)を搭載しています。衣類のからみをおさえ、1分間のやさしい脱水をすることで、シワをおさえた仕上がりにする機能です。タテ型洗濯乾燥機でのシワ抑え機能は初とのこと。
ちなみにシャープのタテ型洗濯乾燥機の特長は穴なし槽です。
●穴なし槽のメリット
・洗濯に使う水の量が少なく水道代の節約になる
・槽の裏側に水が回らないためカビが生えない
・内ぶたがないので洗濯物を出し入れしやすい
他の洗濯機にはない特長なので、選んでいる人もいるのではないでしょうか。
●点字なし設計 割りきらないで
デザイン重視の大容量洗濯機をつくった背景に、シャープは共働き家庭の増加をあげています。
わが家もそうですが、シーツを洗いたいとか、週末にガバッとまとめて洗いたいとなると大容量モデルがほしくなります。しかし本体サイズがデカくなると、洗面所に置いたとき圧迫感があり、なるべく空間に溶けこんでいてほしいと感じるようになります。そこで継ぎ目のないつるんとしたデザインにすることで、サニタリー空間になじみやすくしたということですね。
ひとつ気になったのは、フラットデザインにするとき、操作部をタッチパネルにしていることで、ボタン部分に点字がなくなり、目が見えないと使えなくなってしまっているということです。今回の製品では「割りきらせていただいた」(担当者)とのことですが、次からは、洗濯機の前に立ったり手をかざすとアシスト音声が出るとか、UIデザインに工夫があるといいなと思いました。
シンプルなデザインは気持ち良く、掃除もしやすそうなので、今後は最上位機種だけでなく下位機種にも適用してほしいと感じます。その際はアシスト機能もぜひ。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中。
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