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1年で新型iPhoneに買い換えるコアファンに朗報!?

auが格安SIM対抗のiPhone 8/X向け新プランを準備中

2017年09月13日 08時00分更新

文● ゆうこば

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auが展開する新料金プラン(画像はAndroid向けのもの)

 KDDIは、アップルの新製品「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」「iPhone X」そして「Apple Watch Series 3」の発表を受け、新プランおよび新補償プランの提供を検討しています。

 発表会後の取材で、同社の田中孝司社長によれば、新プランは「コアなファンの方だけではなく、より多くの人に常に新しいiPhoneを持っていただきたい」と語るなど、幅広い層に対して新型iPhoneを展開する施策を用意していると示唆しています。

Android向けだった新料金プランが適用に
購入施策はAndroid向けの半分の期間になる見通し

 その後、関係者に対する取材によれば、料金プランに関しては現在同社のAndroidスマホ向けの「auピタットプラン」(利用状況に応じてデータ通信料が変化)と「auフラットプラン」(月20GBもしくは30GBで定額)が提供される見込み。

 また、同じくAndroidスマホ向けに提供されている購入施策「アップグレードプログラムEX」も新しいiPhone向けの提供を考えている模様。しかし、田中社長が「多くの人に新型iPhoneを」と語るように、こちらはAndroid向けのものとは若干異なるようです。

 従来のアップグレードプログラムEXは、48回(48ヵ月)の分割で端末を購入して25ヵ月目でau内の別のスマホに機種変更した場合、旧機種の残り24回分の端末料金は免除されるというもの。

 しかし、新しいiPhone向けにはiPhoneの現在の新機種発表スケジュールにあわせる形。端末代は24回の分割払いとし、13ヵ月目でさらに新しいiPhoneに機種変した場合、残り12回分の端末料金は免除される見通しだと言います。

保証プランの対象期間は4年間に延長
紛失保証の場合、端末料金の残債や毎月割は引き継がれる

 端末の保証に関してもサポート内容の強化を予定。現在、「Apple Care+」と「紛失補償オプション(i)」に加入した場合、保証期間は最大2年間となっていますが、これは4年間に拡大になるだろうとのこと(同関係者談)。

 また、現在は紛失時に同プログラムを利用して新端末を受け取った場合、旧端末の未払い分の端末分割代が引き継がれる格好となっていましたが、新制度ではそれを解消。端末代金と毎月割どちらも旧端末から引き継がれる格好になる見通しです。

「Apple Care+」と「紛失補償オプション(i)」(画像は現行機向けのもの)

単体でも使えるApple Watchは手軽に導入可能

 eSIM(本体に内蔵された書き換え可能なバーチャルSIM)搭載のApple Watchにも専用プランを提供する予定。単体で使えるとはいえ、基本的にiPhoneとのペアリングが必要なApple Watch。そのため、月額350円程度の「ナンバーシェア」と言う形で、iPhoneの番号(親番号)とは別の番号(子番号)を発行する見込み。

 ナンバーシェアとは、新しいApple Watchから通話発信した場合、着信側には親番号が通知。一方、親番号宛てに通話着信があった場合も、iPhone・Apple Watch両方で通話が可能など非常に柔軟性の高い仕組みを採用しているようです。

 Apple Watch単体で利用するデータ通信量についてはiPhone側のデータ通信可能量から差し引かれる形。なお、ナンバーシェアの仕組み上、VoLTEの利用が必須となるため、auでApple Watch Series 3を使う場合は、iPhone 6以降とのペアリングが必須となる模様です。

新型iPhoneを機に「格安SIM対策」に本腰のKDDI

対・格安SIMに意欲を見せる田中社長

 田中社長は「新しく提供するプランやサービスで、iPhoneやApple Watchをauで長く使ってほしい」と述べており、現在問題が顕在化しているMVNOが展開するいわゆる「格安SIM」サービスへの転出を防ぎたい意図があるようです。

 実際、1年で機種変更できる販売施策が適用された場合、端末価格が最大で実質半額になるのは非常におトク。もちろん機種変更なので、「大きな負担なく、新しいiPhoneがまた使えるなら」とauに残るユーザーはいまより増えるかもしれません。

 ちなみに、iPhoneの場合、1年後でも中古ショップなどへの下取り価格がAndroidより高い傾向があるため、売却した方が実質的な負担額は下げられるという考えもあります。しかし、端末自体の状態や付属品をそろえておく必要があるなど手慣れた人でないと下取り価格満額での売却は難しく、より多くの人にオススメしづらいという問題があります。

 サービスの名称や実際の料金などは近日中に日本で会見が開催される見通し。同社からの正式発表に期待しましょう。

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