Ryzen 5 1400とRadeon RX 560搭載でゲームも遊べる!
Ryzen&Radeonで性能とコスパを両立したデル27型オールインワンPC
2017年08月13日 17時00分更新
迫力の大画面で動画やゲームを楽しめる、デルの27型オールインワンパソコン「New Inspiron 27 7000」は、AMDの「Ryzen」シリーズとGPU「Radeon RX500」シリーズを採用している。いったいどれくらいの性能を持っているのだろうか。今回はベンチマーク結果を交えながら、気になるパフォーマンスを紹介していこう。
AMDの新CPU「Ryzen」シリーズを搭載
New Inspiron 27 7000は、構成の違いにより「プレミアム」、「プラチナ」、「スプレマシー・4K/VR」の3つのモデルが用意されている。それぞれの主なスペックは次の表の通りだ。
New Inspiron 27 7000のラインアップ | |||
---|---|---|---|
プレミアム | プラチナ | スプレマシー・4K/VR | |
CPU | Ryzen 5 1400 | Ryzen 7 1700 | Ryzen 7 1700 |
GPU | Radeon RX560 | Radeon RX 560 | Radeon RX580 |
メモリー | 8GB | 8GB | 16GB |
ストレージ | 1TB HDD | 1TB HDD+128GB SSD | 1TB HDD+256GB SSD |
ディスプレー | FHD(1920×1080) | 4K(3840×2160) | 4K(3840×2160) |
価格(税抜) | 14万4980円 | 19万4980円 | 21万9980円 |
今回試したのは、そのうちもっともベーシックな構成のプレミアムモデルだ。詳しいスペックを見ると、CPUがAMD Ryzen 5 1400(4C/8T 10MB キャッシュ 3.4GHz Precision ブースト)、GPUがAMD Radeon RX560(4GB GDDR5)、RAMが8GB(DDR4 2400MHz)、ストレージが1TB HDD(7200回転)となっている。AMDのミドルクラス向け新CPU「Ryzen 5」やエントリー向けGPU「Radeon RX560」が搭載されているが、どれくらいのパフォーマンスなのだろうか? まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。
WinSAT.exeの結果 | |
---|---|
プロセッサ | 8.3 |
メモリ | 8.3 |
グラフィックス | 8.2 |
ディスク | 5.9 |
スコアを見るとプロセッサやメモリ、グラフィックスがいずれも8を超えており、その性能の高さがうかがえる。ディスクはHDDということもあって、SSDを搭載したマシンに比べると低めの数値だが、ノート向けの低速なHDDに比べるとレスポンスは良好だ。
続いてパソコンの総合的なパフォーマンスを見るPCMARKを試してみた。PCMARK 8 Home acceleratedが「3924」、PCMARK 10が「3928」という結果になった。ストレージの性能も影響するので、SSDを搭載するPCに比べると不利だが、それでも一般的なデスクトップパソコンやノートPCに比べると高めのスコアだ。
さらに「CINEBENCH R15」を試したところ、CPUのマルチスレッドが695cbとなった。これは同クラスのCore i5-7400より30%ほど高く、Core i7-7700HQを少し下回るレベル。Core i5が4コア4スレッドであるのに対し、Ryzen 5は4コア8スレッドであるのも好スコアの理由だろう。ちなみに、OpenGLのスコアは94.19fpsで、ノート向けのNVIDIA GeForce GTX 1050と同等かやや下回る結果になった。
次にグラフィックスの性能を見るため3DMARKを試してみたところ、次の結果になった。
3DMarkスコア | |
---|---|
Time Spy | 1745 |
Fire Strike | 4773 |
Sky Diver | 15290 |
Cloud Gate | 17639 |
Ice Storm Extreme | 108988 |
Ice Storm | 117270 |
ゲーミングパソコン向けの「Fire Strike」が4773、ミドルレンジパソコン向けの「Sky Diver」が15290となった。日常的な作業には十分すぎる性能で、3Dゲームもそこそこ快適に楽しめそうなスコアだ。
そこでゲーム系のベンチマークもいくつか試してみた。まず、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトは次のようになった。
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア | |||
---|---|---|---|
グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
低品質 | 1920×1080 | 17322 | すごく快適 |
標準品質 | 1920×1080 | 16709 | すごく快適 |
最高品質 | 1920×1080 | 15159 | すごく快適 |
同様に「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編」と「FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者(リベレーター)」も試してみた。
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編 | |||
---|---|---|---|
1920×1080 | 標準品質(デスクトップPC) | 13883 | 非常に快適 |
1920×1080 | 高品質(デスクトップPC) | 7188 | 非常に快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 7041 | 非常に快適 |
FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者(リベレーター) | |||
---|---|---|---|
解像度 | 品質 | スコア | 評価 |
1920×1080 | 標準品質(デスクトップPC) | 9552 | 非常に快適 |
1920×1080 | 高品質(デスクトップPC) | 5353 | とても快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 4730 | 快適 |
スコアを見てわかるように、DirectX 11対応の「FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者(リベレーター)」のフルHD最高品質でも「快適」に遊べるという結果になった。
コスパが魅力的なプレミアムモデル
ここまで見てきたように、デルのNew Inspiron 27 7000は、RyzenシリーズとRadeon RX500シリーズを搭載することでハイパフォーマンスを実現した製品だ。今回試したプレミアムモデルなら14万4980円(税抜)からというリーズナブルな価格で購入できるのも大きな魅力になっている。なお、執筆時点では15%オフクーポンも使用可能で、適用すると12万3233円(税抜)になり、さらにコスパは向上する。
個人的には、プレミアムモデルより5万円ほど高くなるが、4Kディスプレーと1TB HDD&128GB SSDのデュアルドライブを搭載した「プラチナ」モデルも魅力的に感じた。プラチナモデルのSSDは、SATA接続(最上位モデルのスプレマシーはPCIe×4)なので、転送速度の上限が600MB/s程度になるが、それでもHDDよりは格段に高速。HDDのみの「プレミアム」に比べて、OSやアプリの起動などがよりキビキビと感じられるはずだ。
ちなみに、今回試したプレミアムモデルのHDD性能を「CrystalDiskMark」で計測してみたところ、シーケンシャルリードが130MB/s前後となり、HDDとしてはまずまずの速度。一般的な使い方なら不足を感じる性能ではないので、値ごろで洗練されたデザインのオールインワンパソコンを探している人には、強力な選択肢の一つになりそうだ。
試用機の主なスペック | |
---|---|
製品名 | New Inspiron 27 7000(プレミアム) |
CPU | AMD Ryzen 5 1400 プロセッサー(4C/8T、10MB キャッシュ、3.4 GHz Precision ブースト) |
グラフィックス | AMD Radeon RX 560 |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 1TB HDD |
光学ドライブ | ー |
ディスプレー | 27型ワイド(1920×1080ドット) |
インターフェース | USB 3.1(Type-C)端子、USB 3.1端子×4、USB 2.0端子×2、HDMI入力端子、HDMI出力端子、有線LAN(10/100/1000イーサネット)端子、ヘッドフォン/マイク端子、オーディオライン出力端子、SDカードスロットなど |
サイズ/質量 | およそ幅613.8×奥行53×高さ454.1mm/約10.1kg |
OS | Windows 10 Home 64bit |