finalのハンパないコダワリ
カナル型とオープン型をミックスしたような独特のイヤフォン、final「Piano Forte X-T」「Piano Forte IX-T」「Piano Forte VIII-T」も初お目見え。
金属削りだし超高級機のモデルチェンジで、内容としては振動板に入っている補強材の更新や、「F7200」「LAB II」と同等の潤工社製1.2mオリジナルシルバーコートケーブル採用などがトピックスだ。
ところでこのイヤフォン、2017年夏発売の超高級機でありながらリケーブル非対応で、3.5mmアンバランス版と2.5mmアンバランス版が存在するという謎仕様になっている。同じ形状のLAB IIはリケーブルに対応しているだけになおのこと不可解だが、ブースで質問してみたところリケーブルは「できなかった」という返答が返ってきた。
同社の検品基準はかなり厳しいことで知られているが、このPiano Forteシリーズはそれが特に顕著で“他社とは基準数値のけたが違う”という。例えば一般的には一定の音高で実施する検査を一定幅の全帯域でかけたり、左右の許容誤差差までかなりシビアに追い込んだり。リケーブル非対応もこの左右誤差を保証できないことが原因らしい。
しかもイヤフォンは製品を組んでみないと音の検査ができないため、美しい真鍮のケースに入ってユーザーに届く製品の背後には、検査をパスできずに積み上げられた屍の山があるのだという……。なるほど、売価が26万円とかになるわけだ。
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