大容量バッテリー搭載のZenFone 3 MaxとRAIJIN、逆に小さな画面で消費電力が小さそうなAQUOS SERIE miniを比較してきたスマホ定点観測。一番気になるスタミナ勝負をついに実行した。
AQUOSとRAIJINが1勝、引き分けが1回
スタミナ勝負が決定打になるか?
ASUS「ZenFone 3 Max(5.2型)」、au/シャープ「AQUOS SERIE mini SHV38」、FREETEL「RAIJIN」を比較してきたが、初回のスペック&料金は引き分け、続くスピード勝負はAQUOS SERIE miniが終始リードし1勝、さらにカメラ比較ではRAIJINが1勝という展開。5.2型のZenFone 3 Maxはスペックが抑えめということもあり、どのテストでも勝ち切れず。
しかし今回は最も知りたいスタミナテスト。画面サイズが小さいほうが有利かも。果たして結果は? 実際のテストの前にまずはスペックのおさらいから。
ZenFone 3 Max (ZC520TL-SL16) |
AQUOS SERIE mini SHV38 |
RAIJIN | |
---|---|---|---|
メーカー | ASUS | シャープ | FREETEL |
本体サイズ |
約73.7×149.5 ×8.55mm |
約67×135 ×8.6mm |
約76×153.0 ×8.7mm |
重量 | 約160g | 約134g | 約183g |
画面サイズ | 5.2型 | 4.7型 | 5.5型 |
画面解像度 | 1280×720ドット | 1920×1080ドット | 1920×1080ドット |
OS | Android 6.0 | Android 7.0 | Android 7.0 |
CPU |
1.25GHz (4コア) |
1.5GHz+1.2GHz (8コア) |
1.5GHz+1GHz (8コア) |
ROM/RAM | 16GB/2GB | 16GB/3GB | 64GB/4GB |
メモリーカード |
microSDHC (32GB) |
microSDXC (256GB) |
microSDXC (128GB) |
国内4G対応バンド | 1/3/7/8/19/26/28/41 | 1/3/18/26/41 | 1/3/7/8/19/28 |
キャリアアグリゲーション | × | ○ | × |
VoLTE対応 | × | ○ | × |
連続通話時間 | 1188分(3G) | 900分(LTE) | 2040分(3G) |
無線LAN |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | 1300万画素 | 2100万画素 | 1600万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
防水/防塵 | ×/× | IPX5,8/IP6X | ×/× |
ワンセグ | × | 約7時間50分 | × |
フルセグ | × | × | × |
FeliCa | × | ○ | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | × | ○ | × |
Bluetooth | 4.0 | 4.2 | 4.0 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | × | ○ | ○ |
SIM形状 | micro+nanoSIM | nanoSIM | micro+nanoSIM |
バッテリー容量 | 4100mAh | 2400mAh | 5000mAh |
Qi | × | × | × |
生体認証 | ○(指紋) | △(目) | ○(指紋) |
USB端子 | microUSB | microUSB | Type-C |
カラバリ | グレー、ゴールド、シルバー | ネイビー、ホワイト、シャンパンピンク | シルバー、マットブラック、マットネイビー(ブルー) |
バッテリー容量が5000mAhのRAIJINが優勝候補に思えるが、5.5型ディスプレーを搭載するぶん、消費電力も大きいとも考えられる。逆にAQUOS SERIE miniは2400mAhしかないが、ディスプレーは4.7型と小さいのが有利になる。ZenFone 3 Maxは一般的なスマホよりは大きい4100mAh。画面サイズも5.2型と中間の位置になる。
YouTube2時間再生テスト
RAIJINの電池消費はわずか10%
最初のテストはYouTubeの2時間再生テスト。筆者の自宅Wi-Fiに接続し、Googleアカウントも同じもので同期。音量は中くらいに設定し、画面の明るさは自動調整任せ。GPSは有効にし、BluetoothやNFCはオフ。
その他の設定はとくにいじらず初期状態のままだが、バッテリーの消費経過はアプリの「Battery Mix」をインストールしてチェックする。
またAQUOS SERIE miniとRAIJINはSIMがセットされ、モバイルネットワークも有効のままでテストを行っている。
ZenFone 3 Max | AQUOS SERIE mini | RAIJIN | |
---|---|---|---|
2時間視聴後の バッテリー残量 |
81% | 63% | 90% |
バッテリー容量が大きい順にそのままバッテリー残量も大きいという結果。RAIJINは2時間でわずか10%しか減っていない。ZenFone 3 Maxは19%減、AQUOS SERIE miniは37%減。
画面の明るさではZenFone 3 Maxが最も明るいため、明るさ次第ではもっとバッテリーが残りそう。RAIJINはその次に明るめだが、ZenFone 3 Maxと比べるとかなり暗いほうだ。
AQUOS SERIE miniはテスト時はリラックスモードが適用され黄色味がかっており暗め。リラックスモードをオフにした場合もテストしてみたが、こちらはバッテリー残量が58%に。リラックスモードは有効にしたままのほうが長持ちする。
カメラ、Kindle終了後もRAIJINは100%のまま
続いてのテストは複数の機能を続けて使ってみる。カメラで静止画50枚を撮影し、そのまま動画を10分撮影、Wi-Fiに接続し、Kindleをインストール、3機種とも同じアカウントで電子コミックをインストールし1冊ずつ読む。さらに時間をおかず外出し、筆者のスマホのテザリングを有効にして3機種を接続、Googleのマップアプリを起動し、30分間徒歩のナビを行なう。
ZenFone 3 Max | AQUOS SERIE mini | RAIJIN | |
---|---|---|---|
カメラ撮影後 | 97% | 94% | 100% |
電子書籍1冊 | 92% | 86% | 100% |
マップGPS30分 | 86% | 74% | 94% |
ここでもやはりRAIJINが圧倒した。カメラの撮影終了後も、Kindleのコミックを読み終わった時点でも100%のまま。マップのナビ終了でようやく6%減となった。
実はRAIJINは2回テストしており、当初のテスト結果はバッテリー残量が97%。たったの3%減だった。あまりにも減らないため何かおかしいのではないかと設定の確認を行ない、異例だが2回テストを行っている。その2回目の結果を表に載せている。
RAIJINの画面は自動調整任せにしていると、画面の傾き具合、照明や日光の当たり具合で、他機種よりも明暗の差が大きく感じたので、その影響が強いかもしれない。
続いたのはZenFone 3 Maxだが、カメラの撮影終了後に3%減、Kindle読了後は5%減、マップ終了後は6%減とマップでのバッテリーの減り具合こそRAIJINと同じだが、最終的に14%減となってしまった。過去の端末と比べれば優秀な部類ではある。
AQUOS SERIE miniは最初のテストよりは結果が良かったものの、カメラ終了で6%減、Kindle終了で8%減、そしてマップで12%減となり、最終的に26%減。2400mAhという小さなバッテリーを考えれば健闘してはいる。
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