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オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない-第76回

第二次世界大戦末期に作られたマスタードシャツを買いました

2017年05月21日 12時00分更新

文● にゃかむら(@TK6506)、編集●アスキー

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パンツに続いてマスタードシャツも発見

 第二次世界大戦時の米陸軍では、基本装備の被服としてウール製のシャツとパンツが支給されていました。前回はそのウールパンツ、通称マスタードパンツをミリタリーイベントの「ビクトリーショー」で買ったという話を書きましたが、今回はシャツの方。マスタードパンツとセットになるシャツは、パンツと同様にウール製でマスタード色をしているため、こちらも通称マスタードシャツと呼ばれています。

 マスタードパンツを買ったブースにマスタードシャツも3点ほどあったのですが、いずれも大き過ぎか小さ過ぎで、残念ながらジャストなサイズはなし。

 米軍装備は1980年あたりから現用までが人気で、現用>ベトナム>第二次世界大戦と古くなるほど人気が下がる気がします。ドイツ軍や最近では旧日本軍を扱うところは多いのですが、米軍はイマイチな感じ。もしかしたらもうほかでは扱っていないかもなーと思いながら、第二次世界大戦装備を買うキッカケとなったKT.ARTSさんが1/1ジオラマ的な物を展示しているというのでとりあえず行ってみました。

 するとどうでしょう。いつもイベントなどでお世話になっている面々が同じエリアで米軍の第二次世界大戦装備を売っているじゃないですか! しかも、マスタードシャツないですか? と聞いたら何枚かありますよと。なんたるちーや! 灯台下暗しとはまさにこのこと。お値段的にもかなりのリーズナブルっぷりで、程度もかなりよく、一瞬レプリカかと思ったほどでした。

 いくつか試着してみたらピッタリサイズの物があったので、速攻でゲットです。

購入したマスタードシャツ。ちょうどいいサイズで程度もよく、買って正解! 大満足です

大戦末期に作られたようです

 ウール製のシャツは第一次世界大戦のころから使われていて、プルオーバーのM1916と呼ばれるタイプから始まり、裏地が省略され普通の前開きシャツになったM1934、いろいろと簡略化されたM1937、第二次世界大戦の最中に登場したM1942と続きます。ワタシが購入したのはこのM1942と呼ばれるタイプです。

 M19~というのは規格が策定された年号で、正式名称ではなく、コレクターが区別するためにそう呼んでいるようです。このシャツの正式名称はFLANNEL, O.D. COAT STYLE SPECIAL。名前のとおりフランネル、つまりネルシャツです。O.D.はオリーブドラブ色のことで、当時は現在よりも黄色みが強かったためマスタードカラーと呼ばれたりしていました。

 COAT STYLEというのは調べてもよくわからなかったのですが、プルオーバーに対して前開きの服という意味かもしれません。SPECIALはパンツと同じく、毒ガス防御のガスフラップが付いていることを表わします。

 襟は開襟で、一番上のボタンを留めればネクタイの着用も可能です。前面のボタンホール部分は、布の端が裏に折り返されている裏前立て仕様。内側にはガスフラップが付けられています。

襟は開襟。開襟状態でもガスフラップを閉じることができます
襟を閉じたところ。ネクタイを着用可
前立ての裏側には胸元から裾までガスフラップが付けられています

 ガスフラップは袖口にも付けられていて、手首が細い人でもキッチリ閉じられるように調整用として2ボタンになっています。毒ガス防御のフードが存在していたらしく、襟のうしろにフード取り付け用ボタンがあります。

袖口のガスフラップはボタン留めではなく両側とも縫われています
襟のうしろにはフードを取り付けるためのボタンを装備

 胸ポケットはごく普通のフラップ付き貼り付けタイプ。M1934までは中にペンを指しておく細長いポケットがあったのですが、M1937以降はなくなりました。ポケットの下部は角が丸い丸型で、フラップは角をスパッと切ってある角落タイプです。

フラップ付きのごく普通な胸ポケット

 色はパンツと同じマスタードカラー。ただ若干色味が異なります。元々シャツとパンツは色が違うのか、洗濯や日焼けによる色あせなのか、それともメーカーが違うせいなのか、理由はわかりませんが、パンツよりシャツの方が明るくなっています。

上がシャツで、下がパンツ。シャツのほうが若干明るめな色合い

 シャツのサイズは14 1/2-33。首周り14.5インチ、裄丈33インチなので、センチに直すと首周りが約36.8センチ、裄丈約83.8センチになります。アメリカサイズのSという感じですね。

 だいぶ印刷が薄くなっていますが、情報が書かれたタグも残っていました。ところどころ読むことができないので資料をあたって補完したため、もしかしたら間違っているところがあるかもしれませんが、以下のようではないかと思います。

FLANNEL, O.D. COAT STYLE SPECIAL
Stock No. 55-S-5657-3
DIXIE SHIRT COMPANY
Cont. W-669-qm-30851
Date June 7, 1945
Q. M. C. Tent. Spec.
P. Q. D. No. 96D
Dated April 21 1943
Phila. Q. M. Depot

 シャツの正式名はFLANNEL, O.D. COAT STYLE SPECIALで、物品管理番号のStock No.は55-S-5657-3。末尾の3は裄丈の33の下1桁を表わしていて、1から4、つまり31から34の4サイズがありました。

 製造メーカーはDIXIE SHIRT COMPANY。サウスカロライナ州のスパータンバーグにある会社らしいです。契約番号のCont.はW-669-qm-30851で、契約の日付は1945年6月7日。戦争も末期のころですね。仕様番号は96Dで1943年4月21日は仕様の制定日。Phila. Q. M. Depotはフィラデルフィア需品補給廠の管理品を示します。

サイズは14 1/2-33。アメリカサイズのSぐらい
薄くなっていますがタグも残っていました

 イベントでの買い物でいきなりシャツとパンツが揃ったし、タンカースジャケットもゲット済みなので、あとはブーツがあればなんとか形になりそうです。と思ったら、このブーツが意外と売っていなくて、レプリカをあてにしていたショップも品切れ中。どこかで調達してこなければ~。

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