Windowsがマルチタッチをサポートして以降、各社からタッチ操作に対応したディスプレーが発売されており、その選択の幅が広がりつつある。なかには20型を超えるモデルで、両手でのタッチ操作など画面の大きさを生かした直感的な操作が可能な製品もある。
2月にデルから登場した「P2418HT」もその一つ。10点マルチタッチに対応したタッチパネルと、画面の向きをフレキシブルに調節できる多関節スタンドを搭載しており、使い勝手に優れるのが大きな特徴となっている。今回、その実機を試すことができたので、基本性能や実際の操作感を2回にわたって紹介していこう。
使いやすさを高める多関節スタンドを採用
P2418HTは、フルHD(1,920×1,080ピクセル)解像度の液晶パネルを搭載したPC用外付けディスプレーだ。本体は直線を基調としたシンプルで飽きのこないデザインになっており、自宅のプライベートな空間に置いても、会社のオフィスに置いてもしっくり周囲に馴染んでくれる。よい意味でオーソドックスな外観だ。
画面サイズは23.8型だが、超狭額ベゼルを採用したことで537.8 mmというコンパクトな本体幅を実現している。22型の標準的なディスプレーとほぼ同じサイズ感で、小さめのPCデスクや空きスペースの少ない机の上にも設置しやすいのがうれしい。
一般的なディスプレーは、画面を上下に角度調節できるチルト機構や左右に回転できるスイベル機構を備えたものが多いが、P2418HTはさらに画面を前方にせり出すように動かすこともできる。それを実現しているのが「多関節スタンド」だ。
液晶パネルとアームの間、アームとスタンドの間の2箇所にヒンジが設けられており、画面の向きを垂直の状態から上むきに60度の角度にまで調節が可能。ベゼルの下端を完全に机に密着させて画面に傾斜をつけ、上から覗き込むように使用することもできる。実際にその状態でウェブや写真の閲覧に使ってみたが、タッチ操作が非常にやりやすいのが印象的だった。
ちなみに、P2418HTはパネル底面にVGA端子、DisplayPort 1.2、HDMI 1.4端子、USB 3.0(アップストリーム)端子、USB 2.0端子×2、ライン出力などの接続ポートを搭載しているが(ほかに、本体側面にもUSB 3.0端子×2が搭載されている)、多関節スタンドのおかげで前面からでもこれらのポートにアクセスしやすくなっている。
そのため、一時的にスマホとディスプレイをHDMIケーブルで繋いで大画面に映して使いたいというようなときでも、わざわざディスプレイ本体を裏返したりすることなく、気軽にケーブルの抜き差しができるのがありがたかった。
なお、製品には接続ポートを保護するケーブルカバーや、複数のケーブルをまとめられるケーブルスリーブなども付属しており、これらを使ってケーブル周りをスッキリ整理することも可能だ。