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中国製1万円Bluetoothノイズキャンセルヘッドフォンは欠点がない作りだった

2017年03月04日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 このところの中国製イヤフォン/ヘッドフォンの進展には目覚ましいものがあり、それまで研究開発の蓄積がなければ成立しなかったはずのノイズキャンセリングヘッドフォンをラインナップするメーカーも現れました。

 AUSDOM(オースダム)のヘッドフォン「ANC7」は、アクティブノイズキャンセリング機能を持つBluetoothヘッドセットです。この仕様でありながら1万円台前半、時折1万円を切るような価格で、2016年年来Amazonなどの通販サイトで人気を集めていた製品です(3月2日時点のAmazon価格は9998円)。

 Bluetooth接続の可能なノイズキャンセリングヘッドフォンとしては、ボーズのQuietComfort 35 wireless headphones(3万9960円)、ソニーのMDR-1000X(4万3070円)などが代表的製品として挙げられます。いずれもオーディオマニア向けの製品を除けば、大手メーカーのラインナップの中ではトップエンドに位置するカテゴリーで、価格も高値で安定してきました。

 その3分の1から4分の1程度の価格で買えるANC7のパフォーマンスは気になるところでした。そのAUSDOMの製品も、2017年1月からアドバンスブリッジが正規販売代理店となり、日本国内での販売が始まっています。最新中国製ノイズキャンセリングヘッドフォンの性能やいかに。

スペックは最新、モノとしての質感も十分

 AUSDOMは深センに拠点を置く中国の電子機器製造メーカーで、OEM供給も含め、ウェブカメラやヘッドフォン、イヤフォン、スピーカーを生産しています。同社のヘッドフォンラインナップ中、ANC7はハイエンドの製品に相当するものです。

 ANC7は40mm径のドライバーを内蔵する密閉型で、ヘッドフォンとしての形状は耳をパッドが覆うオーバーイヤー型。重さは250g。内蔵のチップはCSR8645で、Bluetooth 4.0、オーディオコーデックはaptXに対応。接続時にはNFCでの機器認証にも対応します。国内での販売にあたって、日本の技適マークもばっちり貼られています。

 電源は内蔵のリチウムイオンバッテリーで、USBケーブルで充電。フルチャージに2時間、待機時間120時間、通話・再生時間はともに約18時間というのがメーカー公表値。スペック的には、ほかのメーカーと比べて見劣りする部分はありません。

 ハウジング側面とヘッドバンド上部はカーボン柄、パッドとイヤーパッド外周に入った赤いアクセントというコンビネーションで、乗用車のスポーティーグレードをイメージさせるデザインもまずまず。ハウジングのマット塗装は若干テカりが目立つ不安はあるものの、価格以上の質感で安っぽさはありません。本体とおそろいのカーボン柄をあしらったキャリングケース、充電用のUSBケーブル、有線接続用の3.5mmステレオミニケーブルが付属します。

 右ハウジングのパワースイッチはBluetoothの電源のオンオフとペアリング操作用。音量ボタンは再生機器側のボリュームコントローラーと連動するタイプです。有線接続用の3.5mmステレオミニ端子は右ハウジングにあり、ここへプラグを差し込むとBluetooth接続中であっても有線接続へ切り替わります。

 ノイズキャンセルは、左ハウジングのスイッチでオンオフできます。仕様としておもしろいのは、このノイズキャンセルのオンオフ切替はBluetoothの電源から独立しており、有線接続時、Bluetooth接続いずれの場合もノイズキャンセルが効く点です。

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