このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

Acronis True Image 2017 New Generation

ランサムウェア対策に加えてSNSの復元も、最近のバックアップソフトがスゴイ

2017年03月02日 09時00分更新

文● 小林 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

秋にはInstagramやLINEのバックアップにも対応

── 新機能という意味では、SNS対応も進化しました。Facebookに続く、LINEやInstagramのバックアップについてはいかがですか?

 8月のリリースに向けて拡張を進めています。サービスによって公開されているAPIがことなり、個別の取り組みになります。バックアップはできてもリカバリーが難しい場合もありますが、取り急ぎInstagram、Pinterst、LINE、Whatsupなどをサポートの対象に加えようと思っています。ただし、API情報の開示状況によってサービス提供時期は異なります。

 ただ、主要なサービスの中で、SnapChatだけはバックアップはしないでほしいと言われています。主にプライバシー保護の観点からです。写真を撮って、SnapChatにあげたあと、子供が写真を削除する。こういう場合に、親がへんな写真を見ていないか確認できないようにしてほしい。ユーザーはバックアップを望んでいないという考え方です。

 実際、子供が悪いことをしてないか偵察するために、バックアップソフトを使っているユーザーがいるそうです。私も驚いたのですが、Acronis True Imageのオンラインダッシュボードを使って、データ管理の責任者(保護者)がどんなファイルを使っているか調べることも可能です。

 ただし子供のプライバシーを守るべきだという観点もあるでしょう。そういう場合は、異なるパスワードを端末ごとに設定しておけば、それぞれのプライバシーが守れます。

 Facebookの復元に関しても同様です。バックアップデータ自体は暗号化してあり、情報管理の責任者がいてもすべてを見られるようにはせず、ユーザーだけが見られる領域を設けています。プライバシーは重要な領域なので、ユーザーからのフィードバックでもこういうデータのプライバシー強化を求める声が非常に多いのですね。

 ちなみにクラウドにバックアップを作成しておくと、データを暗号化してかつパスワード設定もして置けるので、仮にアカウントが盗まれてもパスワードが分からなければ内容を確認できず、安全です。

 また、様々なソースのデータを一か所にまとめてサーチできる点も便利です。私自身もそうですが、SNSの普及によって連絡手段が増えました。いろんな方法で連絡を取っているので、その結果生じる問題として、ある人と連絡を取った記憶があるけれど、メールだったかメッセンジャーだったか、それともほかのサービスを使ったが分からなくなってしまうことです。

── 手段が増えたり、機能が増えることは必ずしもプラスではないわけですね。

 はい。私の両親はWindows 10こそが最大のランサムウェアだと言っていいます。ただ最近学習して、ダイアログが出た際に反射的に「Yes」を選ぶのではなく、どんな操作を許可するのかを必ず確認するよう、学習しました(笑)。

── 主要なSNSの中でTwitterがないのはなぜですか?

 実はTwitterに関しては、要望がそれほどありません。

── やはりSNSについては写真を守りたいというニーズが高いのでしょうか。

 そうですね。写真を撮影してFBにアップロードすると、本体から写真を削除してしまってもOKだと思っている人が多いのです。その場合でも復元することができます。コピーが1個だけでは写真がなくなって困ります。実は50代のほうが子供時代の写真が手元に残っているという調査結果もあります。30代はデジタルデータとして保存しているので失いやすいのです。

── 料金は2種類が用意されていますが、SNSのバックアップはスタンダード版でも利用できますか?  SNSのバックアップは、プレミアム版とスタンダード版の両方でサポートします。プレミアム版で提供するのはランサムウェア対策や、ブロックチェーン機能などだけです。新機能を実現するうえで、クラウドサービスや付帯機能を利用するためのコストが発生します。それを賄うために通常より少し高い料金をいただいているのです。

 Acronis True Image 2017の“プレミアムサブスクリプション”という位置づけで、既存のAcronis True Image 2017はスタンダード版として併売する。利用料金は容量1TBで年間9980円となっている。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ