ABI Researchは、2015年から2021年に出荷されるVRヘッドマウントディスプレー(HMD)の総出荷台数が1億1000万台になると、レポート「Augmented and Virtual Reality Devices and Enterprise Verticals」の中で予想した。
Gear VRやGoogle CardboardなどのモバイルVRヘッドセットは、コスト面やモバイル設計によって、Oculus、HTC、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのVRHMDの出荷台数を大きく上回って、すでに数百万台に達したと推計されている。
スマホを装着するモバイルVRが普及のカギであると専門家の多くが予測する中、ABIリサーチはモバイル向けの年平均成長率が42%としか予測していない。
代わりに同社が今後伸びると予想したのは、スタンドアローン型VRデバイスだ。2021年までに年平均成長率が405%に達すると予想している。
スタンドアローン型VRデバイスとは、外部PCや互換性のあるスマートフォンを必要としないデバイス。最近発表されたPico Neo CVなどがそれにあたり、コストを削減し、使いやすさを高めるためにすべてのコンポーネントが内蔵されている。スタンドアローン型ヘッドセットは、特に中国企業を中心にアジア市場で成長し始めている。
モバイルからスタンドアローンへ、2021年の総市場規模は10億ドルと予測
スタンドアローン型VRヘッドセットの普及により、ABIリサーチは2021年には総市場規模が10億ドルになると予測した。
「モバイルVRは過去数年間にわたって普及に貢献してきたが、スタンドアローンのVRデバイスは最終的により普及を推進する」と、ABIリサーチの上級アナリスト、Eric Abbruzzese氏は述べている。