最強ハードに相応しい、エッジの効いた新型ケース採用
本機の基本スペックはCPUは物理8コアのCore i7-6900K(3.2GHz、最大3.7GHz)、メモリーはクアッドチャネルの32GB DDR4 PC4-19200、ストレージは960GB SSDと3TB HDD、さらに電源は余裕の1200W。ゲームだけでなく動画編集など様々な用途に対応できるスペックだが、それ以上に注目したいのは本機が採用した新型ケースだ。
昨今の流行である強化ガラスを前面パネルに埋め込み、シャープな面構えが印象的だ。側面パネルは残念ながらスチール板で塞がっているが、スモークの強化ガラスパネルに交換するBTOオプションも用意されている(5800円)。せっかくのTITAN X SLI構成を眺めたいという人は、ぜひとも強化ガラスパネルを選んでおきたい。
ケースの一新にともない、内部の構造もキッチリと裏配線を決めた今風のマシンになった。中でも目を奪われるのが2枚のTITAN Xとそれを連結するSLI HBブリッジだ。Pascal世代のSLIはレガシーブリッジ(ブリッジコネクターを1個ずつ消費する旧来のブリッジ)でも構築可能だが、WQHDより上の解像度では性能が不足する。ブリッジコネクターを2個ずつ消費するSLI HBブリッジで連結することで、超高負荷環境でのパフォーマンスを確保しているのだ。
もうひとつ注目してほしい点が、本機の内部には棚状のドライブベイらしいベイがないこと。SSDもHDDもシャーシ部分に専用のマウンターで固定されており、ユーザーが増設できる余地は2.5インチドライブが1基のみ。ストレージを山ほど格納したい人には少々残念だが、960GBのSSDに3TBのHDDを標準搭載するので容量で困ることは少ないはず。万が一足りなくなっても、購入時にBTOオプションで超高速NVMe SSDを追加できる。
さらに本機には前面下部にスロットイン式のDVDスーパーマルチドライブを備えているので、再セットアップや非DL版アプリ導入の時も困らない。ストレージには割り切りが必要だが、必要な機能は一通り備えているといえる。
ただ欠点は標準搭載のCPUクーラーがやや小ぶりで、TITAN Xの迫力に負けていること。実使用では十分な冷却力は確保されているが、CPUを極限まで回すようなユーザーのために、もっと冷却性能が高いクーラーを搭載させたいところ。BTOオプションで標準サイドフローCPUクーラーのファンを追加したデュアルファン仕様や、水冷CPUクーラーを選択することができる。
