アプリを追加して使い勝手が向上!
単なるファイルサーバー機能だけではなく、アプリをインストールすることによってさまざまな機能を提供。たとえば「PhotoStation」なら、ブラウザー上で写真の閲覧・管理ができたり、「VideoStation」なら、動画やテレビ、録画した番組をブラウザー上で再生するだけでなく、ChromecastやAppleTVなどに転送して見ることができる。アプリには「WordPress」もあり、ウェブサーバーとして使うこともできる。もはやNASというよりサーバーに近い感覚だ。
もちろん外部からもアクセスでき、セットアップ時に設定した「QuickConnect」を利用すると、特にルーターの設定をすることもなく、「http://QuickConnect.to/[ID]」でアクセスできる。パソコンからだけでなくAndroidスマホやiPhone(iOS)からもアプリを使ってアクセスでき、写真表示もサムネイルが高速表示され(通信環境による)、動画もストリーミング配信されるので、非常に快適。iPhoneでは見られないWMV形式でも見られるので、変換せず管理できるのがいい。文書ファイルも含めいつでもどこからでも活用できる。
データをバックアップするときは、「Cloud Station Backup」「Photo Station」といったアプリを活用すると便利だ。Cloud Station BackupはPCのフォルダーを選択してのバックアップが可能で、ドキュメント系のファイルを扱うことに長けている。Photo Stationは写真をバックアップするためのアプリで、スマホに『DS photo』アプリをインストールしておけば、写真を自動アップロードしたり、アルバムの写真を外出先から参照できる。特に最近はスマホで写真を撮る機会が多いため、上手に活用したいところ。
また、DS216jはUSB 3.0ポートを備えており、外付けHDDと接続できる。絶対に失いたくない重要なデータは、NASだけでなく外付けHDDへバックアップしておくことを推奨したい。さらに、クラウドストレージサービスと同期する「Cloud Sync」を使えば、指定したフォルダーをOneDriveやGoogleDrive、Amazonドライブへ定期的にバックアップ可能だ。子どもの写真、重要な仕事のファイルなどは、複数のバックアップをとっておくと安心できるだろう。ほかにも、別のNASを利用して同期を取るといったアプリも用意されているので、DS216jの利用用途や環境に合わせてバックアップをチョイスしたい。
『Synology DiskStation DS216j』は実売価格1万9000円前後。サーバー並の機能をもちながらアクセス時で 14.85W程度の消費電力と圧倒的に低く、静音性が高いのもポイントが高い。あまりに機能が豊富すぎて、初心者だと最初は戸惑うかもしれないが、ヘルプ機能も充実しており、基本的な機能に関しては設定いらずで使えるため問題ないはず。もちろんNASを使いこなしたい上級者にとっても申し分ない。
今回NASということで3.5インチHDDは、耐久性の高いWDのRedを使用したが、コスパのいいWDのBlue、3TBだと実売が7500円前後で販売されており、2基買っても1万5000円。本体と合わせても3万4000円程度でNAS環境が手に入る計算になる。将来4TB、6TBがお手ごろ価格になったら交換も可能なので、将来性も考えてDS216jの導入を今すぐ検討してほしい。
(提供:Synology)