ウルトラマン放送開始50年記念、お宝グッズ満載豪華本『ウルトラマン トレジャーズ』刊行記念! 総合プロデューサー佐藤利明さんが本書にまつわるウルトラ濃い話を語ります。お宝の裏側に秘められたエピソードは「ドヒャー」の連続です!!
娯楽映画研究家・佐藤利明です。『ウルトラマン トレジャーズ』の魅力をお伝えしていますけれども、今日は180ページの「アートブック」。これは一体どういうものか。
本誌を開けるとポンと見開きで絵が出てきますね。これは『少年マガジン』昭和42年にウルトラマン最終回が終わってすぐに掲載された、いわゆるファイナル記念で作られた、南村喬之さんが描いた「超ワイド画報オール怪獣大激闘」の原画です。この原画を本誌の中に、昔のグラビアのようにかなり大きく入れてます。
これが「ウルトラマン トレジャーズ」のコンセプトの1つ。ここには「ウルトラQ」、「ウルトラマン」の怪獣が全部……「全員」ってぼくは言っちゃうんですけどね、描かれています。空を飛ぶ怪獣は、空を飛んでいます。「ウルトラQ」、「ウルトラマン」の怪獣がみなさんをお出迎えする形で本が始まるんですね。
伝説の「金城ノート」ついに復刻
さあ、それでは今日ご紹介するお宝は、門外不出ですよ。今まで誰も手にしたことがない、ウワサには聞いていたけれども見ることはできなかった。あの雑誌、あのムックで活字化はされている、表1は写真化されている。だけどなかなか実物を見ることができなかったのが、これ。円谷プロ企画・文芸部の金城哲夫さんがウルトラマンを創作するときの、いわゆるストーリーメモです。俗に『金城ノート』と呼ばれるもの。それが抜粋ですけど復刻しました。
この金城ノートにはさまざまなことが書いてあります。たとえばウルトラマンが戦うときの怪獣の出現パターンと、「ウルトラQ」の怪獣の出現パターンをあわせて整理していたり。これなかなかないんですよ。怪獣を整理して、出現パターンを整理して、どういう形で怪獣を出すかと。「ウルトラQ」における怪獣出現の場、新しい怪獣のジャンル。宇宙から来たのはバルタン星人ね。準備されていましたよ、クランクイン作品ですから。
それからアントラー、ギャンゴ、ベムラーといったふうに怪獣が分類されていきます。そこにねえ、なんと「ダブラー」と書いてある。ダブラーなんて怪獣、知りませんよね?「ジャイアントロボ」にはダブリオンって怪獣が出ましたけど。
ストーリーは「怪獣は科特隊にやられる。型が崩れて、死せる。次の瞬間、怪獣は脱皮して、まったく別の形をとり生まれる」。こういうダブラーという怪獣のアイデアがあったりする。それから「高原竜マジャーズ」なんていうのもありますね。「マジャーズ」って何だろう?よく読んでみると第20話、樋口祐三監督の第20話「恐怖のルート87」プロットがここで暖められているんです。だからヒドラになる前に高原竜は「マジャーズ」だったということがわかります。
マジョラー、ハイドン、いろんな怪獣がヒドラのアイデアになっている。こうした箇条書きからストーリーが生まれ、シナリオになり、映像化されて、特撮とともに編集されて、ぼくらの見ていた「ウルトラマン」になっていくわけです。
図版=金城哲夫ノート……円谷特技プロダクション企画文芸部に在籍していた脚本家・金城哲夫が記したストーリーメモの一部を復刻。怪獣の出現の方法の検討や、第1話「ウルトラ作戦第一号」、第20話「恐怖のルート87」などのストーリー・アイデアや、第3クール目への注文など、金城哲夫の創作の秘密が垣間見える。
ウルトラマン発想の原点を凝縮したノート
第2クール以降はどうなるか、ウルトラマンの物語だけではなくコンセプトがどう変わってくるか。たとえば第2クール、第3クールになると外国人の隊員が出てきますよね。アンヌ隊員とかパティ隊員とかが出てきます。海外への販売を意識して放映を意識していたんですが、それもノートに「外国人タレントの起用」と1行書いてあったりね。いや本当にこれはすごいなと。
シナリオを勉強している人にとってすごいのは、(第38話)「宇宙船救助命令」。上原正三さんの脚本ですが、実はもとのプロットは金城哲夫さんが書いていた。いわゆるハコ書きの形で物語の展開が書いてあるんですね。ウルトラマン、最後の怪獣として用意されていた。
つまりはメイキング、発想の原点がこのノートに凝縮されているんです。ぼくらはノートから何も足さず、何も引かない。だからこそ、金城哲夫さんがどういうふうに発想して、シナリオ化して、「ウルトラマン」になっていったか分かるようになっています。
しかもこの表紙ね。なんか、空いてますよね、ここ。ここに武田薬品が作った、ウルトラマンのワッペン。あれが入るということでね。コクヨさんに監修をいただいて、当時のコクヨノートを忠実に再現しているノートです。ぜひみなさんの御手元に置いていただき、ウルトラマン研究の一助としていただければと思います。
ウルトラマン トレジャーズ
●発行発売:エフェットホールディング株式会社
●企画編集:Team Treasures
●仕様:B4変型 ※ハードカバー付
180P、写真約500枚、収蔵レプリカお宝資料50点(予定)
●価格:1万7000円(税別)
●全面協力:円谷プロダクション、M1号 他
●発売予定日:2016年12月8日
●予約受付期間:2016年9月9日12時~2016年11月30日
●URL http://ascii-store.jp/p/2016090600001/?aid=expedition10
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(使用期限は2016年12月31日まで)
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