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秋のヘッドフォン祭 2016 第3回

高級HPAで、ヘッドフォンからハイレゾの情報量を引き出せ

2016年10月30日 12時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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 10月22日、23日の2日間にわたり、中野サンプラザで「秋のヘッドフォン祭2016」が開催された。そこで展示されたヘッドフォンを最高の状態で鳴らすためのヘッドフォンアンプたちに注目した。

クラスAと真空管にこだわる「Cavalli Audio」

 Cavalli Audioは2006年にAlex Cavalli博士によって創立されたヘッドフォンアンプメーカーである。ヘッドフォンオーディオをテーマにした、世界最大のフォーラム「Head-Fi」から巣立ったブランドだ。

 平面駆動型ヘッドフォンのMrspeakersと密接な関係があり、推奨するヘッドフォンアンプの中にCavalli Audioの製品が含まれている。設計者のダン・クラーク(Dan Clark)氏も開発中の静電型ヘッドフォン(ETHER Electrostatic)のデモにCavalli Audioのアンプに使っている。今まではWebサイトの通販が中心だったが、これからは代理店を通して販路を広げたいとのこと。

 製品は今回、初登場したポータブルモデルから、50万円を超えるハイエンドモデルまで揃っている。2015年に限定500個で発売したLiquid Carbonが人気となり、プレミアムが付いたために今年、再注文を開始した。

Liquid Carbon

 「Liquid Carbon」は一見ポータブルアンプだが、AC電源駆動の小型ヘッドフォンアンプ。オペアンプを使わないディスクリートのクラスAアンプで、完全なバランス構成。入力はXLRバランス、RCAピン端子とφ3.5mmステレオミニ端子のアンバランスを装備。出力はXLR4pinバランスとアイリス角型端子のバランス、アンバランスは標準プラグ用を装備。ゲイン切り替え機能搭載だ。

Liquid Speak

 DC電源を内蔵した同社初のポータブルアンプ「Liquid Speak」の試作機。フルディスクリート、フルバランスのクラスAアンプを採用。クロームメッキ仕上げだが指紋が付きやすいという理由から、サンドブラストかマット仕上げになるとのこと。このままの方がクールなデザインなのに残念だ。

Liquid Lighting T

 Mrspeakersがデモ用に使っている「Liquid Lighting T」。静電型ヘッドフォン専用のヘッドフォンアンプ。ソリッドステートモデル「Liquid Lighting」の真空管バージョンとなる。出力端子はカバリオーディオのカスタムメイドのスタック互換端子を装備。音量調整には電気的な接点を嫌いLEDとフォトレジスタを使ったボリュームを採用している。

Liquid Tungsten

「Liquid Tungsten」は開発中のフラッグシップモデル。真空管とソリッドステートのハイブリッドモデルで、電源部にはスイッチングレギュレータが使われている。その音質は解像度が高く、ハイレゾ音源が楽しめるだけでなく、わずかに真空管らしい心地良い響きがのっていた。まだ基板しかなく発売時期・価格ともに未定だ。

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