9月28日、日本マイクロソフトの本社において砂金信一郎さんの卒業イベントが行なわれた。急遽アナウンスされたイベントにも関わらず、会場には8年に渡ってAzureの啓蒙とスタートアップとのコラボレーションに尽力してきた砂金さんを慕う多くの関係者が集まった。
砂金さんらしい「あの人」たちからの応援メッセージ
日本マイクロソフト本社のセキュリティ外スペースで行なわれた卒業イベントは、エバンジェリストである大森彩子さんの開会アナウンスでスタート。砂金さんが壇上に上がると、会場からは大きな拍手と撮影の音が飛び交った。その後、「クラウドガール」のクラウディア窓辺の声優を務めた喜多村英梨さんが、「砂金さん!聞いてないわよ。退社するなんて」の一声から始まる熱い応援メッセージを寄せる。
喜多村さんのビデオが終了すると、マイクロソフトの有志から大佐の搭乗機である真紅のナイチンゲールが授与されることに。同僚の高橋忍さんによる力作、しかもメンバーの寄せ書きが入ったプレミアモノ。にも関わらず、なんと渡す際に手元が狂い、ナイチンゲールは落下して大破! 会場は「あーーっ!」「えーーっ!」という声と爆笑に包まれる。
会場が騒然となる中、2人目のメッセージとして同じくクラウドガールの安曇瑠璃の声優を務めた伊藤かな恵さんのコメントが流れる。伊藤さんは、本物の安曇瑠璃の衣装を着てステージに立った思い出を語ると共に、「またいっしょにお仕事できる日を待ってまーす!」と応援コメントを送る。
シアトルの石坂誠さんの熱いコメントが大森さんによって読み上げられた後、ビデオメッセージに登場したのは、なんとアムロ・レイの声優である古谷徹さん!「砂金さんには、いつでも会いに行けるから!」というガンダムの名台詞で会場を沸かせた古谷さんは、いつでも呑みに誘って欲しいとコメントし、最後は「砂金、次のステップへ行きまーす!」と締めた。ビデオメッセージの3人が3人とも声優というのが、まさにサブカルとIT業界のコラボレーションを成功させた砂金さんならではと言える。
みなさんの力とテクノロジーでIT業界に風穴を!
最後、ダカール演説よろしく挨拶に立った砂金さんは、「Azureはすでにきちんと認知されているし、今後もここに集まってくれたみなさんが支えてくれるだろうと考えた」ということで、次にステップに進むことに決めたと説明。また、Azure黎明期に行なったアニメや声優を使った大胆なプロモーションに関しては、「会社の金で遊んでいると思われるかもしれませんが(笑)、当時AWSの足下にも及ばなかったAzureをどうにか世の中に知らしめようと、真面目に考えた結果があれだった。たまたまヒットしたこともあって、今ではAWSとAzureがパブリッククラウド市場をリードする存在になり、感慨もひとしお」とコメントした。
ほぼ同時期にAWSJの小島英揮さんが退職したこともあり、後釜に着くのではという噂もあったが、これに関しては明確に否定。10月以降は新しい会社で、また大暴れするという。砂金さんは、「ここにいらっしゃるMVPの方々も、砂金さんに会ったおかげでマイクロソフトに興味を持ったと言ってくれる方がいて、本当にうれしいけど、これからは、みなさんの力で1人でも多くのマイクロソフトファンを作ってほしい」と、MS愛にあふれたコメントを送る。
最後、砂金さんが「みなさんの力とテクノロジーをもって、若干閉塞感のある日本のIT業界に風穴を開けてもらいたい。そして、もっと楽しい未来を作っていくときには、みなさんと別の立場でいっしょに仕事ができると思います。どうも、本当にありがとうございます!」と語りかけると、参加者からは大きな拍手。その後、集合写真家の武市 真拓さんによる全体写真でイベントは終了し、多くの関係者が「マイクロソフトの砂金さん」との別れを惜しんでいた。