リテンション、課金の面でもゲームの優等生
このように、世界で大きな関心を集めるPokemon Go、ゲームアプリとしての成績も悪くない。SurveyMonkeyがインストールした翌日にアプリを利用した比率を調べたところ、10人中7人が該当した。2日後、3日後も大きく減少しておらず、60〜70%を推移している。ゲームアプリの平均が30%を下回るレベルというから、かなりの優等生といってよいだろう。ユーザーはお金も投じている。米国の1ユーザーあたりの売上は0.25ドル、これもゲームアプリの平均0.1ドルの2.5倍だ。
だが課題はこれからだ。スマホ黎明期に「Angry Birds」や「FarmVille」などが大ブームとなったが、当時の勢いは今はない。Angry Birdsは「Star Wars」とのコラボなど変化を出そうと試みているが、大きなヒットになかなかつながらない。
そう考えるとポケモンGOも、いずれは同じような課題に直面すると容易に予測できる。それでも、なかなか起爆しないARを一気にマスに普及させたという点や、体の動きが伴う活動的なゲームという点で、ポケモンGOの功績は評価されてもいいのかもしれない。
筆者紹介──末岡洋子

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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