Qiの急速充電は本当に早いのか?
昨今はスマホ本体やUSB・ACアダプター側にも「急チャー」(Quick Charger:急速充電)機能を搭載した商品が登場し、当然のことの様にQi対応商品にも「急チャー」対応の商品が登場してきている。
急チャーの特徴は満充電までの充電時間が短い、あるいは、一定の充電容量に達するまでの時間が短い(速い)というのが特徴だ。
今回、たった2回ほどだが、Qi対応のごく普通の非接触充電器とQi対応の非接触急チャー、そして従来通りのケーブル充電の3種類を実際に充電時間を一定(1時間)にしてスマホ全バッテリーの何パーセントくらい充電できるかの実験をしてみた。
使用したQi対応のスマホは筆者愛用のGalaxy S7 edge、Qi対応の非接触充電器は、前述のAnker PowerPort QiとCHOETECH T518(急チャー)の2種類。
USB/ACアダプターには、AUKEYのQuick Charge 2.0対応製品を使用。測定は、スマホの電池残量がちょうど50%になったところで、各々の非接触充電器で充電開始。きっちり1時間後に50%だった電池残量がどこまでリカバリーされているかを計測した。
結果、ごく一般的なQi対応の非接触充電器(Anker PowerPort Qi)を使用した非接触充電では、充電開始時に50%だったスマホバッテリーの残量は1時間後には、60~62%くらいになった。感覚的にはかなり低速だ。
そして急チャーであるCHOETECH T518を使用した場合は、75%前後まで充電できた。最後に従来型の有線充電をやってみたところ、1時間でバッテリーは99%まで充電できた。
バッテリー残量がほぼゼロになった時から充電開始した場合にはまた違った結果になるとは思うが、全体の傾向は予想と大きくは変わらないだろう。
Qiはやっぱり便利なので積極的に使いたい
非接触充電器は、両手を使ってケーブルを抜き差しする面倒がない。夜中のベッドサイドで充電中に受話し、どんな状況でもケーブルを引き抜くこともない。
通話が終わってもただ元の位置に置くだけで、自然と充電が再スタートし、朝になってスマホのバッテリーが切れているって不幸なことも皆無だ。
しかし、便利さはいろいろ言われていても、やはり実際の駆動時間に釣り合う充電能力はまだ一般的なエンドユーザーの心を掴めていないというのが現実かもしれない。
実際に急チャー対応のQi非接触充電器で充電している最中に充電ケーブルをスマホに接続すると、スマホの画面上には「ワイヤレス充電からケーブル充電に切り替え」という表示が表われる。そこからも、基本的にはワイヤレス充電よりケーブル充電のほうが効率的にもいいことがわかる。
そうは言っても、Qi対応スマホのオーナーにはぜひとも非接触充電を勧めたい。特に充電にセンシティブで余裕の時間があれば充電をやってるようなユーザーなら、ただ置くだけで即充電開始してくれる非接触充電は最高だ。
よく出没するオフィスや自宅、出先などの複数の場所にQi対応の非接触充電器を導入すれば極めて快適だ。
モバイルバッテリーもQi対応、これはこれで便利!
一般的に非接触充電器の普及を阻害する要素は3つあるらしい。一番目は発熱、二番目は電気エネルギーの変換による損失と充電必要時間の延長、三番目は充電用のパッドのスペースとそのコストだそうだ。
一番目は、昨今ではケーブル充電もそれほど変わらない。二番目は今後の技術革新に期待するとして、三番目は、スタイリッシュなスタンド形式の非接触充電器などを使うことで、解決する方向性もありそうだ。
また、昨今は出先でのスマホ充電用のUSBモバイルバッテリーにも非接触タイプの新しい商品が登場してきている。もちろんUSBケーブルによる充電も可能だが、Qi対応のスマホなら、このWIRELESS CHARGERとスマホを背中合わせで一緒に持っていれば充電しながらスマホを使うことも可能だろう。
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