欧州サッカーの祭典、ユーロ2016が開幕。独SAPがサッカードイツ代表を支える新技術を発表した。
2013年に始まったSAPとドイツサッカー連盟(DFB)の協力は、2014年のブラジルW杯でドイツ代表を見事優勝に導いた。そして今回、ユーロ2016におけるDFBの作戦立案を支援するため、SAP HANA Cloud Platformを基盤とした新しい2つのプロトタイプ技術を開発した。ユーロ2016期間中のトレーニングや対戦相手の分析、試合の準備に役立てられるという。
1つ目は、対戦相手の攻撃や守備の傾向、フォーメーションなどのデータに基づいてインサイトを提供するもの。監督・コーチ陣はSAP HANA Cloud Platformを利用して、対戦相手の戦術的特徴を調べ、ゲームプランを想定できるという。DFBの選手も、こうしたデータを試合前やハーフタイム中に自分のiPadから見ることが可能。対戦相手の想定ゲームプランを配信して、相手チームの傾向を頭に叩きこんだり、過去のビデオを再生したりできるという。
もう1つが、SAP HANA Cloud Platformで強化された新しい機能であり、試合に参加する全チーム全選手のペナルティキックに関連した戦略的な動きを分析し、GKや担当コーチにインサイトを提供する。ペナルティキックを蹴る可能性が最も高い選手上位5人以上を特定し、彼らがよく狙うゴール部分、助走などキックに伴う具体的な特徴を分析可能。対応するビデオクリップをリアルタイムで視聴することもできるという。
6月12日、ドイツ代表はウクライナ代表と激突。2-0で初戦を制した。