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『CrystalDiskMark』で検証

高速PCIe SSD搭載 『New Latitude 13 7000』のSSD性能をベンチマークで見る

2016年06月10日 10時00分更新

文● 松野/ASCII.jp

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デルの法人向け13.3インチノートPC『New Latitude 13 7000』

 New XPS 13のような超狭額縁のフレームレスディスプレー『InfinityEdge』を採用し、ボディー素材に1方向性40トンファイバー層を使用する法人向け13.3インチモバイルノートPC『New Latitude 13 7000』。同社のコンシューマー向け人気製品『New XPS 13』シリーズのビジネス版とも言えるデザイン・性能で話題を呼んでいる。法人向けではあるが、直販サイトから個人購入が可能だ。

 今回はそんな『New Latitude 13 7000』のSSD性能にフォーカスし、ベンチマーク結果などを紹介する。

試用機の主なスペック
CPUCore m5-6Y57(1.1GHz、最大2.8GHz)
OSWindows 10 Home
メモリー8GB(LPDDR3 1600MHz)
ディスプレイ13.3インチ フルHD(1920×1080ドット)
グラフィックスインテル HD グラフィックス 515
ストレージ256GB PCIe SSD
光学ドライブなし
インターフェースUSB 3.0×1、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C×2、Micro HDMI×1、microSDカードスロット
本体寸法およそ幅304.8×奥行き210.5×高さ14.32mm
重量1.12kg
販売価格19万9980円(送料込)

読み込み速度は毎秒1500MB越え、SATA SSDの3倍速い

 フラッシュメモリーにデータを記録するため物理的な可動部分がなく、HDDよりも書き込み・読み込みともに高速なSSD。市場に出てしばらくは容量単価が高く手が出しにくかったが、最近は価格が下落しており、問題視されがちだった耐久性も向上して、いっそう普及が進んでいる。

 一口にSSDと言っても、製品の接続規格や記録方式により、実際の速度には大きな違いが出る。『New Latitude 13 7000』のSSDは、グラフィックボードなどのインターフェースに用いられるPCI Express接続方式を採用。現在もっともメジャーな接続方式であるSATA接続のおよそ3倍の速度を出すことが可能だ。

 では、ストレージの速度を計測する『CrystalDiskMark』の結果から、実際の性能を見てみよう。とは言え数値だけ見せられても納得しづらいかと思うので、まずは比較対象として、SATA接続のHDDを搭載するデスクトップPC『New Inspiron マイクロデスクトップ』、SATA接続のSSDを搭載するノートPC『New Inspiron 11 3000シリーズ』の計測結果を確認する。

左がHDD搭載の『New Inspiron マイクロデスクトップ』、右がSATA接続のSSD搭載の『New Inspiron 11 3000シリーズ』の『CrystalDiskMark』スコアー

 New Inspiron マイクロデスクトップのHDDは、2.5インチで回転数は毎分7200rpm。スコアーは順次読み込みが毎秒131MB、順次書き込みが毎秒127MBと、一般的なHDDの速度を発揮できていると言える。

 New Inspiron 11 3000シリーズのSSDは、2.5インチサイズで容量は128GB。スコアーは順次読み込みが毎秒538MBと、New Inspiron マイクロデスクトップに搭載されたHDDの4倍もの速度を発揮できているのが分かる。一方で書き込みは毎秒132MBと、HDDとそれほど変わらない値だ。これはフラッシュメモリーの性質上、読み込みに比べて書き込み性能が低いことに加え、容量が少ないほど並列アクセスできるチップが減り、結果的に書き込みが遅くなりがちなSSDの性質によるところが大きい。読み込み性能は容量に影響されないが、書き込み速度もより高いものが欲しい場合、500GB以上の高容量SSDを搭載するか、低容量でも書き込み速度を向上させたSSDを選ぶといいだろう。

 比較対象を確認したところで、さっそくPCI Express接続のSSDを搭載したNew Latitude 13 7000のスコアーを見ていこう。

New Latitude 13 7000のSSD性能。一般的なSATA接続のSSDと比べ、データの順次読み込みが3倍以上の圧倒的な速度を記録

 New Latitude 13 7000のSSDは、順次読み込みが毎秒1548MBと圧倒的な速度を記録しているのが一目で分かる。一般的なSATA接続のSSDは速度が毎秒500MB前後なので、さらにほぼ3倍の差をつけている計算だ。ノートPCでこれだけの読み出し速度のSSDを搭載したモデルはまだまだ少なく、データの読み出しに関してはほぼ最速クラスと言ってもいいだろう。

 一方で、書き込み速度は毎秒300MB前後と、一般的なSATA接続のSSDとほぼ変わらない速度に。これも前述したSSDの仕様が足枷になっていると見られる。HDDよりは2倍ほど速いが、データ書き込みに関しては過度な期待は禁物だ。

同じくPCIe SSDを搭載する『New XPS 13 プラチナ』のPCIe SSD性能480

 参考までに、同じPCIe SSDを搭載する『New XPS 13 プラチナ』のスコアーとも比較してみよう。ほとんどのスコアーが誤差の範囲だが、マルチキュー・スレッドによるランダム読み込み/書き込みテストである「4K Q32T1」の結果ではやや差が出た。 ランダム書き込み速度ではNew Latitude 13 7000が2倍の差をつけており、容量の小さなファイルを複数書き込みする場合などに有利と言えるだろう。

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