6月7日、OSSの統合監視ソフト「Zabbix」を提供するZabbix社は、最新版となるZabbix 3.0を搭載したアプライアンス「Zabbix Enterprise Appliance ZS-5300」「ZP-1300」の提供を開始する。
両者ともぷらっとホームの小型ファンレスハードウェアを採用。Zabbix専用機として、OSやソフトウェアの最適化が施され、Linux、UNIX、Windows各種サーバーやネットワーク機器の監視を一元的に行なえる。また、自己監視機能を内蔵し、監視マネージャーの障害検知と自動復旧を行なう。
サーバーアプライアンスのZS-5300はおよそ200監視対象までのシステムを監視可能。プロキシアプライアンスのZP-1300はZbbixサーバーの子サーバーとして動作し、こちらも200監視対象までのシステムを監視可能。専用のVPN機能により、監視データはZabbixサーバーに送付され、監視データを一元化できる。
Zabbix 3.0の新機能により、Zabbixモジュール間(Zabbixサーバー、Zabbixプロキシ、Zabbixエージェント)で行なわれる通信を暗号化することが可能。ローカル環境やクラウド上にあるZabbixサーバーとの通信、分散したされた拠点の一元監視において、通信データを暗号化することによりセキュアな監視が実現する。
また、Zabbix 3.0で追加された予測検知のトリガー関数は、障害の発生を予測してアラートを上げることが可能。たとえば、ストレージの使用量の増加を簡単に分析し、いつ空き容量が枯渇するか予測し、グラフや通知機能によって、重要な問題を予防できるという。
さらにWebインターフェイスのデザインを一新し、より洗練された画面になったという。画面還移や基本的な操作性は以前のバージョンから踏襲し、作成したグラフ、マップ、スクリーンを複数のユーザーで共有したり、ダッシュボードからトリガーのイベント情報を表示することも可能になる。
既存のZS-5200、ZS−5220、ZP-1200、ZP-1220のユーザーは、同社のZabbix EnterpriseサイトにてソフトウェアをアップデートしてZS-5300、ZP-1300と同等の機能を実装できるという。
ZS-5300の本体価格は29万8000円で、ハードウェアのセンドバック保守やZabbixのアップデートが可能な保守サービスの費用は10万円(ともに税抜)。ZS-1300は本体が14万9000円で、保守費用は5万円。