※写真はモックアップ。完成時はデザインが変更される可能性があります
ソニー生まれのスタートアップQrio新製品がクラウドファンディングに登場した。落し物を見つけるBluetoothタグ「Qrio Smart Tag」だ。スマートロック「Qrio Smart Lock」に続く第2弾製品。出資額は2800円から。
鍵束、雨傘、バッグ、スーツケースなどなくしたくないものに装着しておけば、どこかに紛失したときにスマートフォンから見つけられる。
スマートフォンとタグが通信し、タグがどこにあるか見つけたり、タグのブザーを鳴らしたりできる仕組み。逆にタグのボタンを押すことでスマートフォンを鳴らすこともできる。アプリ対応OSはiOS 9.3以上、Android 4.4以上。
スマートフォンとタグが通信できるのは見通しがいい場所で最大30~40m。スマートフォンが他人のタグを検出したときも自動的にクラウドに位置情報を残す機能があり、有効範囲を広げられる(メッシュネットワーク)。
Aさんのスマホ「タグが通信範囲外で見つからん、どないしよ」Bさんのスマホ「Aさんのタグ見つけたわ。位置情報アップしといたろ」Aさんのスマホ「すまんな」Bさんのスマホ「ええんやで」というイメージだ。
幅26×長さ46×厚さ8.5mm、重さ10g(CR2032リチウム電池含む)。ベビーピンク、ライトブルー、ライムイエロー、ネイビー、ブラックの全5色。USBメモリーのようにシンプルな形だ。ストラップは交換可能。
バッテリーはボタン電池で最長6ヵ月駆動。防水機構はなく、タグを入れておける防水ケースを開発中とのこと。
外観の美しさにこだわった
Qrio Smart TagはQrioにとって「2つ目のIoT」(モノのインターネット)。1つは鍵のように日常的に使うモノを高度情報化するもの、もう1つは今回のタグのように小さなセンサーをモノにつけて簡易情報化するものだ。
デザイン担当はソニー。海外ではトラッキングタグが売れはじめているが、バッグにつけたくなるしゃれたデザインは少ない。手にとりたくなるデザインのタグを開発し、量販をねらおうというのがコンセプトだ。
Qrio製品開発部の岩瀬優さんによれば、いちばんこだわったのが外観の美しさ。ストラップが交換できるところをいかに美しく見せるかに苦心したそうだ。ABS樹脂のケースはシボ加工でちゃちな感じはしない。
余白が多めのデザインはコラボレーションのねらいもある。たとえば遊園地。人気キャラクターをあしらったタグを入場券のおまけにして、子供のバッグにつけて迷子札として使ってもらう場面などを想定する。
いまQrioでは据え置き型のBLE(Bluetooth Low Energy)探知器も開発中。建物内に設置してタグを見つける仕組みだ。実現すればメッシュネットワークがなくても探知器経由でタグを見つけられるようになる。
日本のトラッキングタグにはMAMORIOやOttaなどがある。IoT業界が盛り上がるネタが増えてきた印象だ。自転車泥棒が許せないわたしとしては防水ケースをつけて自転車で使いたい。あと傘泥棒。あいつら許せん。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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