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20年間水族館で働く飼育員ですら見たことがないとか

生きた化石「ラブカ」の超貴重な受精卵 八景島シーパラ展示

2016年05月02日 13時02分更新

文● コジマ

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 「ラブカ」をご存知でしょうか。ラブライカじゃないですよ。

 ラブカ目ラブカ科、水深1300mの深海に棲む全長およそ2mほどのサメです。他のサメの鰓孔(えらあな)の数が5対なのに対し、ラブカは6対と、原始的なサメの特徴を残していることから「生きた化石」と呼ばれています。

 なにしろ捕獲例が少なく、水族館で生きた状態で展示されることもまれ。「横浜・八景島シーパラダイス」でも3例しかないようです。

 そんなラブカの受精卵を、横浜・八景島シーパラダイスの「アクアミュージアム」(水族館)が4月26日から展示しています。受精卵は、20年間水族館で働く飼育員ですら見たことのないほど貴重なものだそうです。

 この受精卵は、2016年2月末に水深270m付近に仕掛けられた刺し網に掛かったメスのラブカが妊娠していたもの。残念ながら個体は3日間で死亡してしまいましたが、死亡確認後、触診・レントゲン・エコーによる検査ののち、解剖した結果、成熟卵4個、未成熟卵を多数確認できたとのこと。

 成熟卵は、それぞれガラス製球状水槽に1卵ずつ収容し、観察を続けていたのだとか。現在は発生が進んで、仔魚は2cmほどに成長。その生きる姿を展示しているというわけです。

 ゴールデンウィークは横浜で、深海の神秘の一端に触れてみるというのはいかがでしょうか。


コジマ

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。生来の不器用さと心配性を周りからツッコまれつつ、原稿や取材などと格闘している。

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