未来志向の素晴らしい製品なのに、ワイヤレスで音楽を再生する類似性から「Bluetoothスピーカーでいいじゃん」と、言われ続けてしまう。そんな哀しみのネットワーク・オーディオ・プレイヤー「Chromecast Audio」。
おそらく、そのメインコンテンツたるクラウド型の音楽サービスが全盛を迎えたとき、このガジェットは大きく花開くはずです。が、クラウド型音楽配信サービスは、今のところ各社とも課金ユーザーの数すら発表できないような状態で、イマイチ先が見えない。
今回は、暗雲たちこめるクラウドに接続せずに使う方法を探ってみます。
条件は限られるがハイレゾ再生もOK
まず、Chromecast Audioは、Wi-Fiでデータを無圧縮で伝送するので、伝送時に不可逆圧縮をともなうBluetoothより、ちょっと音がいい。96kHz/24bitまでのハイレゾ音源に対応できる点でも、AirPlayやBluetoothより有利です。
おっと、Bluetoothには例外として“ハイレゾ相当”のデータ伝送ができるというソニーのLDACコーデックがあります。が、これは送受信にソニーの対応機器を使った場合だけなので、今回は無視します(すみません)。
と言っても、Chromecast Audioのハイレゾ再生も、かなり上級者向けのオプションかな、という気はします。というのも、Chromecast Audioのメインコンテンツであるクラウド型音楽サービスは、どこもハイレゾ配信をしていません。Google Play Musicの配信フォーマットも320kbpsのMP3です。
「でもGoogle Play Musicには、ユーザーのライブラリをアップロードして、クラウドから再生する機能もあるではないか」
ええ、確かにそのとおりです。Google Play Musicには、MP3、AAC,WMA、OGG、ALAC、FLACのアップロードができ、そのうちFLACやALACはハイレゾに対応するフォーマット。ですが、残念ながら再生時にはすべて320kbpsのMP3に変換されてしまう。ネットワークの負荷や、携帯端末での利用を考えると、やむを得ないことではありますが。
じゃあ、ハイレゾはどうやったら聴けるのか。これは今のところ、2つの方法しかありません。