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「5年後に皆でワインを」夢のせて

熱中小学校、ブドウ畑再生へ 耕作放棄地に300本を苗植え

2016年04月25日 06時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 熱中小学校で4月23日、ブドウ畑再生プロジェクトが始まった。

 熱中小学校は、山形県東置賜郡高畠町で進められている廃校再生プロジェクト。「もう一度7才の目で世界を」をテーマに、廃校を再利用して「大人のための小学校」を開校。起業家マインドや仕事観などの新たな学びを提供している。

 第一期は84名、第二期は96名の生徒が入学。毎月第二・第四土曜日に授業を行うほか、課外活動として生徒同士の交流となる部活動や、理科室での3Dプリンタ講習会なども実施。その1つとして始まったのがブドウ畑再生プロジェクトだ。

 高畠町は、ブドウのデラウェア生産量が全国1位。ワイン作りが重要な産業の1つとなっている。ところが農家の担い手が減り、耕作放棄地も増加。そこで「耕作放棄地の再生」「農業ICT技術開発」「ワインを介した交流」に向けて、熱中小学校ワイン部を設立し、「5年後にブドウ園でワインを作ること」を目標に、ICT技術による生産管理やワインの勉強会などを行うという。

 「農業ICT技術開発」には、東京大学大学院農学生命科学研究科 特任研究員である西岡一洋氏を担当教諭として迎え、ドローンや各種センサーを用いた農業技術を開発。耕作放棄地の地域維持が難しくなっている中、文化交流や人材育成から農作物のブランド化を進め、耕作放棄地の再生につなげていく。

 その最初の一歩となる、耕作放棄地へのワイン用ブドウ(カベルネソーヴィニヨン)の苗植えが、4月23日に行われた。熱中小学校の生徒を中心にボランティアを募り、300本の苗木を約20名で植えた。スコップで穴を掘る、バケツで穴へ水を流す、ブドウ苗を植える、土をかける、上から水をかけるという大変な作業だが、笑顔で無事終了。5年越しのワインに向け、夢の詰まったブドウ作りが幕を開けた。

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