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アスキー・ジャンク部リターンズ 第105回

深海の珍味が都内で食べられる

【閲覧注意】オオグソクムシと幻のカニを食べる 高田馬場「米とサーカス」

2016年04月14日 19時14分更新

文● コジマ

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オオグソクムシは甲殻類の味がする

 今回試食したメニューは「オオグソクムシの丸揚げ」(1980円・税抜)、「オオグソクムシの和風チリソース」(1980円・税抜)「ミルクガニの丸焼き」(3500円・税抜)。

 なお、「ヌタウナギの蒲焼き」(1800円・税抜)は仕入れがなく、提供ができなかったとのこと。ざんねん。

 ちなみに、焼津 長兼丸がオオグソクムシを卸しているのは都内ではここだけ。焼津で水揚げされるオオグソクムシは、駿河湾の桜えびをエサにしているそうで、「味が違う」そうだ。ほかと食べ比べていないので、筆者としてはなんともいえない。

オオグソクムシの丸揚げ

オオグソクムシの和風チリソース

手に持つとサイズ感が伝わりやすいかしら

 まず、丸揚げを食べてみる。確かにエビやカニのような、甲殻類の味が強い。なにしろ見た目が見た目なので食べるのには勇気がいるかもしれないが、少なくともエビ・カニが苦手でなければ、受け入れられる味わいだ。

 ただ、外殻はかなり硬い。エビを、カラを剥かずにそのまま丸揚げしたような感じだと思えば近いだろう。カラを剥いて、中の肉だけ食べるのもアリじゃないかと筆者は感じた。

 和風チリソースはエビチリにヒントを得て開発されたメニューということだが、やや淡白なオオグソクムシと、辛めのソースの相性はなかなかよい。おつまみに最適な一品だ。ソースをかけても、見た目は変わらないけど。

外殻ごとバリバリ食べる筆者

深海生物大好きなオオタ、人生初のオオグソクムシにこの表情

 続いては、ミルクガニの丸焼き。ミルクガニは正式名称をエゾイバラガニと呼び、駿河湾の水深800mに生息する。都内ではまずお目にかかることのできないレアな甲殻類だという。

 エゾイバラガニという名前ではいまいち売れなかったが、火を通すと乳製品のような香りがすることから漁師さんが「ミルクガニ」と名付けたところ大ヒット。「ミルクガニの漁船が出る日には、港で整理券を配布するぐらいの人が来ることもある」(久志さん)そうだ。

 ちなみに2009年の駿河湾地震の影響で、焼津での漁獲量は激減。今年になって、ようやく再び網にかかるようになったのだという。

カニとはいっても、タラバガニと同じく足が6本。ヤドカリの仲間に分類される

カニを食べるように、無言で、身をほぐす

 匂いをかいでみると、確かに普通のカニにはない甘い香りがする。肉はぷりぷりとした食感があり、味は濃厚で、甘みも強い。人気になるのもうなずける。お値段は少々高く感じるが、それほど貴重ということなのだろう。

 というわけで、都内でレアな深海生物を食べられる貴重なチャンス。みなさんも興味があればチャレンジしてみてほしい。

長谷川一孝さん、宮下企画・宮下慧さん、長谷川久志さん

米とサーカス 高田馬場店

 
 所在地:東京都新宿区高田馬場2-19-8
 営業時間:17:00〜5:00
 電話番号:03-5155-9317
 「春の深海祭り」開催期間:4月15日〜5月15日

コジマ

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。生来の不器用さと心配性を周りからツッコまれつつ、原稿や取材などと格闘している。

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