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突撃!ナベコの「知りたいんだけど、きかせて!!」 第6回

嘘を12年つき続けた虚構新聞社主、悟りの境地

2016年05月03日 17時00分更新

文● ナベコ

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マネタイズは狙っていない。趣味だからサイト運営が楽しい。

ナベコ:虚構新聞は有料のメルマガも配信したり、ときどき企画広告も出されていると思いますが、ズバリ虚構新聞だけで生活はできないのですか?

UKさん:できません。たぶん毎日記事を書けば食べていけるかもしれませんが、毎日は書けませんし、質が落ちてしまうので。実際は、本気でやろうとすればなんとか生活できる、とは思います。例えば、ライターさんに記事をお願いしたり。でもそこまで必死になると、自分が楽しくならないので、やらないです。

ナベコ:趣味の領域からは出ないということですね。

UKさん:そうですね。それに企画広告もそんなにやっていないですよ。だからマネタイズ、というほどでもない。企画広告の場合、話を聞いて面白そうだったらやるという感じです。たまに虚構新聞のことをあまり知らない人が漠然と「何かバズることやって」と言ってくることがあったりするのですが、無理なので(笑)断ります。

ナベコ:ではでは、塾講師のお仕事と二足のわらじを続けていくんですね。

UKさん:そうですね。どちらも本職のつもりです。

ナベコ:ところで、完全にオフの日ってなにをしているんですか?

UKさん:塾がない日もサイトの更新があるので、完全にオフというのはあまりないです。時間がある時は本を買ってカフェで読んだりします。

ナベコ:マンガがお好きなんですよね。少女マンガが特に好きという印象があります。

UKさん:マンガはジャンルこだわらずなんでも好きなんですよ。読んだものに関しては記録をつけています。最近だと、平尾アウリ先生の「推しが武道館いってくれたら死ぬ」というマンガがとても面白かったです。地下アイドルの話で、主人公の推しの子がサーモンピンクとか微妙な色を担当していてるんですけど。本当に面白いです。

ナベコ:ジャンル、幅が広いですね(笑)。

UKさん:自分が全然知らない世界の話なので、余計に面白いです。

社主、ネットの社会に悟り。「何も残らないかも」

ナベコ:マンガ以外ではなにか読んでいますか。

UKさん:字の本でいうと、最近読んでいるのは仏教の本なんです。宗派があるとかではないんですけど、初期仏教とか原始仏教とかの話に興味があります。

ナベコ:いきなり、渋いですね。

UKさん:やはりネットにどっぷりハマっている時期があると、こういうのが染みてきますね。PVとかUUとか、そういうのに振り回されるのが、馬鹿みたいだなぁとか。ちょっと最近、悟りの境地なんですよ。

ナベコ:悟り?

UKさん:少し前に「vvvウイルス」という閲覧しただけでPCのデータが壊れるというウイルスの噂がTwitterで広がって、それをネタに嘘ニュースを書いたのですが。

お宝のアダルト画像が消えて嘆く、というのはよくきく話だが……

ナベコ:ウイルス感染の対策としてのアドバイスが「出家しましょう」って、元も子もない(笑)。

UKさん:PCのデータが破損したらえらいことだという話なのですが、そういうことに執着する心から離れれば、ウイルスにかかってもショックを受けない。執着や煩悩が問題なんだと。最近、ちょっとそういうの考えるようになります。

ナベコ:非常に根幹的ですが、何か思うところがあるのでしょうか。

UKさん:実は昨年あたりから、少し疲れを感じるようになってきて。例えばTwitterだと自分がオフで休んでいるときに、仕事をがんばっている人のつぶやきとか、終電に乗るとかそういうつぶやきが目に入ってしまうと、休んでいる自分に罪悪感を感じて、あまり休めなかったりして。なので今は意識してネットからちょっと距離を置いています。もちろんネタ探しのためにもネットを見るのは必要なのですが、それだけだとあとで何も残らない感じがぼんやりしています。

ナベコ:わかります。私も仕事柄、常にネットは見ていますが、キリがないですよね。SNS回覧しているうちに肝心な記事を書く時間がなくなってしまうとか、悲しいかな、あります(笑)。

UKさん:そうなんですね。だからネットを見る時間にどこかでキリを必要があると思っています。例えばトピックスを見るでも、10までは見るけど11以下は見ないとか。自分の中で区切りをつけるようにしています。

ナベコ:もしや、UKさん自身は出家なさろうとは!?

UKさん:もちろん、虚構新聞は好きなことなのでやっていきます。さっきの話につながるのですが、あくまで趣味として、儲けようとか人から評価されようとは考えずに、自分のペースでやっていこうと思います。

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