本特集の第1回に取り上げたオリンパスの「PEN-F」と富士フィルムの「X-Pro2」、第2回で取り上げたソニー「α6300」は、どれも魅力的な画質で撮影できるデジカメだった。
しかし、最近のデジカメにはただきれいに撮る機能だけではなく、いかに写真を個性的な仕上がりにできるかが重要になっており、各社さまざまな機能を搭載している。
ミラーレス一眼が登場した頃から特殊効果が得られるエフェクト/フィルター系が人気で、今では人気機種をはじめコンデジや一眼レフまで多くのデジカメが搭載してきている機能だ。
また、銀塩フィルムの雰囲気を楽しめる機能や、激しい明暗差を肉眼で見たように近づける「HDR」「多重露光」、定期的に自動的にシャッターを切る「インターバルタイマー」、長時間露光で星を撮っても露光オーバーにならないように合成してくれる機能など、従来はカメラマンの技術や知識、時間をかけた作業で補っていた部分が誰でも簡単にできるようになったのは喜ばしいこと。
技術や知識の裏付けが無くても直感的に写真を楽しめるいい時代なんだと改めて感じられる。今回はそれぞれのデジカメに搭載されている特別な機能を紹介していこう。
写真に特殊効果をかけられるエフェクト/フィルター機能
最近のデジカメには当たり前のように搭載されているのがエフェクト/フィルター系の機能だ。スマホでも専用のアプリが用意されるくらいに人気の機能だ。
ただ、これらの機能は各社/各機種で異なり、ある意味メーカーや機種の差別化につながっている。これらの機能について、PEN-Fでは「アートフィルター」、X-Pro2では「アドバンストフィルター」、α6300では「ピクチャーエフェクト」と表現されている。
オリンパス PEN-F アートフィルター
PEN-Fに搭載されているアートフィルターは、数にして14、バリエーションを含めると全部で29のパターンが用意されている。
数が多いのでどんな効果があるのかを覚えるまでが大変だが、一回のシャッターですべての効果を施した写真が得られるブラケット機能がある。
さらに、PEN-Fはこれとは別に「アートエフェクト」という機能もある。ピンホール効果やソフトフォーカス、フレーム効果といった9種類の特殊効果を選べるものだが、これはアートフィルターを施した写真に重ねがけすることが可能。
「パートカラー」は通常、任意の色を一色選んでそれ以外の色をモノクロとすることで色を引き立たせる効果だが、オリンパスの場合は完全に1色のみを残すモードのほか、指定した色に近い色を残すモードも選べる。
色の指定についても、カラーリングから任意の色を選ぶという方式なので、他機種よりも柔軟な色選択が可能だ。
どれも個性的な仕上がりや色合いを楽しめるのは撮っていて楽しく感じられる機能だ。
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