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CeBIT 2016で見たドイツのWindows 10スマホはLumiaが中心

2016年03月26日 15時00分更新

文● 山口健太

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 日本製のWindows 10 Mobileを含む多数の端末が揃ったMWC 2016。その一方で、3月にドイツで開催された「CeBIT 2016」では、マイクロソフトのLumiaシリーズが展示の中心を占めていました。

2016年3月14日よりドイツ・ハノーバーで開催された「CeBIT 2016」の、マイクロソフトブース

欧州のWindows 10 MobileはLumia中心

 海外のWindows 10 Mobile市場では、依然としてマイクロソフトのLumiaシリーズが中心です。現在のラインアップはハイエンド機のLumia 950/950 XL、ローエンド機のLumia 550に加えて、スペインで開催された「MWC 2016」では新たに「Lumia 650」が登場しました。

Lumia 650は「Snapdragon 212」を搭載した、Lumia 550よりちょっとだけ上位のデバイス。ホワイトとブラックがある

 CeBIT 2016の会場でMS以外のWindows 10 Mobileといえば、エイサーのLiquid Jade Primoを見かけた程度。家電量販店では、まだまだLumia 640や540といった端末も売られています。今後、エイサーやHPの端末が増えるまで、状況は大きく変わりそうにありません。

MSブース以外では、VodafoneブースにもWindows 10 Mobileが並んでいましたが、すべてLumiaでした

MSブースでOEM製PCコーナーに紛れて展示されていた、エイサーのLiquid Jade Primo

海外メーカーからも注目を浴びる日本市場

 こうした欧州での状況は、2015年末から次々とWindows 10 Mobile端末が発売されている日本とは大きく異なります。日本市場にLumiaシリーズが存在しないことを差し引いても、なお多すぎるほどの端末メーカーがWindows 10 Mobileに参入しているからです。

 日本における端末の発売ラッシュは海外メーカーの関係者も注目しており、「NuAns NEOはカバーが面白いよね」とか、「デザインはVAIOがいいけどHPのほうがスペックは高いね」など、日本市場に妙に詳しい人と何回も出会いました。ただ、“NuAns”の発音には苦労しているようです。

 もちろん、日本マイクロソフトに対して「なぜこれだけ有望な日本市場で、Lumiaを発売しないのか?」という基本的な疑問はあるものの、結果的には世界でも類を見ないほど盛り上がっているのは面白いところ。各端末メーカーからは日本マイクロソフトのサポートがかつてなく充実しているとの声が多く、少なくとも端末については成功しているといえるでしょう。

端末未発表の日本エイサーを含めると合計10社から、パナソニックの端末を含め、すでに11機種ものモデルが発表されている

サードパーティーのContinuumアダプターが日本上陸か

 日本市場における次の注目ポイントは、まだ対応端末が出ていない「有線Continuum」です。

 CeBIT 2016には、ドッキングステーションなどを製造している台湾のGood Way Technologyがブースを構えており、有線Continuumに対応したアダプターを展示していました。

有線Continuum対応アダプター「Windows Phone USB-C Box」

 機能的にはマイクロソフト純正のアダプターに近いものの、担当者によればもっと低価格を狙った製品であるとのこと。この担当者は特に日本市場に熱い視線を送っており、今後は有線Continuumが一大トレンドになるとみているようです。

USB 3.0×1、USB 2.0×2、HDMIポートを備えており、ACアダプターからの給電にも対応する

 Good Wayは大手周辺機器メーカー向けにも製品をOEM供給していることから、実際の発売時には、有名なブランドの製品として「有線Continuumアダプター」が登場する可能性があります。

 もちろん、アダプターだけあっても端末がなければ意味がありません。果たして日本初の有線Continuumを実現するのはどのメーカーのスマホなのか、注目です。

3月10日には、日本HPが国内のイベントでHP Elite x3による有線Continuumを披露した。ただし、完成度はまだ低く、今夏の発売に向けて最適化を進めていくという

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