LINEは3月24日、今後の事業戦略を発表するプライベートカンファレンス「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」を開催した。
サービス開始から5年を迎え、MAU(月間アクティブユーザー)が2億1500万人を超えたこと、年間スタンプ売上総額が253億を記録したことなど、好調さをアピール。ポイントカードや「LINEモバイル」など、生活に密着した新サービスも多数発表された。
発表の中で異色を放っていたのが、「LINE AD Platform for everyone」だ。
従来は大企業向けの一斉配信のみだった、LINEの広告配信サービスを運用型広告に転換。2016年6月からLINEタイムラインへの配信を開始する。例えば、ファッション系の公式アカウントを多数友達に追加しているユーザーを「ファッションに興味がある20代女性」といった具合に見なし、ユーザー属性と興味関心に基づくターゲティング広告を配信できるようにする。
具体的には、「LINE NEWS」「LINE MUSIC」「LINEマンガ」などのLINE関連サービス利用履歴、公式アカウントのフォロー状況、スタンプの購買情報などを広告配信に利用する。電話番号、メールアドレス、連絡先、チャット履歴などの個人情報は利用しない。
広告用語が多かったこともあり、LINE LIVEのコメントには、「理解できない」、「難しい」なども見受けられた。しかし、デジタルマーケターにとっては魅力的な広告媒体が増えるとワクワクする発表だったのではないだろうか。
お知らせ
LINEも参入した「運用型広告」。運用型広告とは何か? 効果をどうやって高めるのか? これからのデジタルマーケターに必須の知識をまとめた書籍が3月30日に発売されます。LINEについては掲載されていませんが、Facebook、YouTube、リスティング広告など、11の事例を通して、運用型広告の「考え方」を学べる1冊です。
運用型広告 プロの思考回路
佐藤康夫、杉原剛、有園雄一、岡田吉弘、高崎青史、坂萩馨、西原元一、清水一樹、和泉晴之、中川雄大、畑秀一郎、渡辺晃大、杉本晃一[著]
- 価格: 2,484円 (本体2,300円)
- 発売日:2016年03月30日
- 形態:A5(224ページ)
- ISBN:978-4-04-865489-0
- 発売:KADOKAWA
目次
- 第1章 広告とはそもそも運用するものである
- [1-1]博報堂の名物コピーライターを怒らせながら学んだこと
- [1-2]"AlwaysOn"な顧客との接触に仕事の方程式を拡張する
- [1-3]「作った数字」に価値なしGoogle創業者から学んだこと
- [1-4]「運用型広告」は存在しないひたすらPDCAを回せ
- 第2章 「短期高速PDCA型広告」の11事例
- [2-1]CPA高騰で売上減キーワード増でCVが1.5倍に
- [2-2]キーワード増で運用困難にアカウント整理と自動化で対応
- [2-3]経営陣の無茶な要望にユーザーニーズの分析で応える
- [2-4]そのCPAの算出方法本当に正しい?
- [2-5]自社の強みを理解し撤退判定から1年で黒字化
- [2-6]ECのリスティング広告はLTVを考慮したROASで運用
- [2-7]ディスプレイ広告で獲得するBtoBの新規客
- [2-8]予算配分に自信なし?アトリビューション分析で最適化
- [2-9]1人では限界の業務量データフィードで効率化
- [2-10]Facebook広告は商品との相性で使い分ける
- [2-11]勝てる戦略作りの秘訣はカスタマージャーニーマップ
- 第3章 データによるターゲティングが進む広告の近未来
- [3-1]グーグル、フェイスブックのモバイル広告戦略を読み解く
- [3-2]テレビを巻き込むIoTで運用スキルはきっと役立つ
- [3-3]広告の運用者に求められる5つのスキル