キヤノンは2月18日、同社デジタル一眼レフのミドルクラスモデルとなる「EOS 80D」を発表した。3月下旬発売予定で、ボディーのみの直販価格(税別)は12万9800円。
従来モデル「EOS 70D」から、撮像素子が2020万画素から2420万画素に向上。画像処理エンジンもDIGIC 5+からDIGIC 6になるなど、大幅に変更されている。
感度設定はISO 100~16000まで。従来機はISO 12800までだったので、こちらも進化している。連写速度は従来機と同じく最大秒間7コマと同じだが、ライブビューでの追従連写が秒間最大5コマまで可能となった。
AF測距点が従来の19点から45点に増加。すべてクロス型で、最大27点でF8の光測に対応。中央の1点はEV-3の低輝度合焦に対応する。
測光システムには7560万画素のRGB+IRセンサーを採用。色の検出が可能となったことで被写体を追従する「AIサーボAF II」も進化し、被写体の色を検知して追尾を行なうようになった。また、ワンショット撮影時も、肌色を検出して優先的にピントを合わせることで、人物の撮影がしやすくなっている。
さらに、フリッカーの周期を検出して影響を受けにくくする「フリッカーレス撮影」も可能だ。
ファインダーは視野率が向上。従来の98%から100%となり、撮影時に隅々まで確認できる。ミラー駆動の機構も見直され、静音性や耐久性が向上している。
動画撮影は従来と同じくフルHDまでとなるが、フレームレートは最大30fpsから60fpsに向上。さらに、30fpsであればダイナミックレンジを広げるHDR撮影も行なえる。
また、タイムラプス動画の撮影が可能になったほか、クリエイティブフィルターの動画への適用も拡大。従来は「ジオラマ風」だけであったが、「ファンタジー」や「オールドムービー」など、新たに4種類の効果が適用できるようになった。
さらに、80Dで電動ズームを実現する「POWER ZOOM ADAPTER PZ-E1」(税別の直販価格 2万5000円)を用意しており、これと対応レンズを組み合わせることで、動画撮影時のズーム操作がしやすくなる。
レンズキットは3種類を用意。「EF-S18-55 STM」が付属するキットが13万8800円、ダブルズーム キットが16万6800円、「EF-S18-135 USM」が付属するキットが17万6800円となる(いずれも税別の直販価格)。
なお、最後のキットに付属する「EF-S18-135mm F3.5-5.5 IS USM」は新製品で、PZ-E1に対応する現状唯一のレンズとなる。単体の税別直販価格は8万3000円だ。