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学校外の学習時間が小・中・高で増加、宿題が影響…ベネッセ

2016年01月29日 05時10分更新

記事提供:通販通信

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グラフ ベネッセ教育総合研究所が28日発表した「第5回学習基本調査」によると、小中学生の学校外の平均学習時間は前回に引き続き増加し、1990年の調査開始以来減少を続けていた高校生も増加に転じたことがわかった。

 同調査は、小学5年生2601人(33校)、中学2年生2699名(20校)、高校2年生4426人(18校)が対象。調査期間は2015年6~7月。調査方法は、学校を通じた質問紙による自記式調査。

 学習時間が増加した背景は、宿題時間の増加の影響があり、全体の学習時間と並行して宿題や課題の時間も前回比で上昇(小学生:13分増、中学生:7分増、高校生:9分増)。学校による家庭学習指導の強化が、学習時間全体の増加に寄与した。

 授業で好きな学習方法をたずねた質問では、自分で考えたり調べたりする活動やグループ活動に関する項目が上昇。特に「考えたり調べたりしたことをいろいろ工夫して発表する授業」は、全体の比率はそう高くはないものの、小・中・高校生とも10ポイント以上上昇した。

 勉強の効用は、特に中高生で上昇がみられ、「心にゆとりがある幸せな生活を送るため」や「よいお父さん、お母さんになるため」といった生活の豊かさへの有用感とともに、「お金もちになるため」「尊敬される人になるため」という地位達成に関連する項目も10ポイント以上上昇した。

 これらの結果から同調査は、「『確かな学力』のもと、主に学校主導で『量』が増加するとともに、主体的・協働的な学習スタイルの転換へと、学びの『質』にも変化の兆しがみられる」とした。

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