コミケに福袋、何かと行列の多い季節がやってきた。折りたたみイスやエアクッションが欲しくなるが、それでリュックのスペースが減るのは切ない。けれども、ポケットサイズまで小さくなる折りたたみイスがあればどうか。
「SITPACK」(シットパック)は世界最小級の折りたたみイス。デンマーク生まれの製品で、いま日本のクラウドファンディングMakuakeで予約受付中だ。予価は6800円、Makuakeでは5000円の早割プランがまだ残っている。
Makuakeにはすでに2500人を超える出資者が集まり、合計出資額は1500万円を上回る超人気ぶりを見せている。
イスの高さは19センチから85センチまで6段階で調整可能。素材は丈夫で軽いポリカーボネート製。重量はわずか500gと軽いけれども、体重130kgまで支えられる。収納時は直径6.6cm×高さ16.8cmと、タンブラーほどのサイズだ。
座面はネオプレンという厚さ5mmの合成ゴム素材。カラーはホワイト・グレー・ブラック・ピンク・ブルー・グリーン・カモフラージュ柄の7色がある。
伸縮のしくみは6段階のロック機構を備えたチューブ構造。今までの折りたたみイスとまったくちがう複雑なつくりかたをしたため、金型および鋳型の設計、そしてコストに見合ったプラスチック射出成型にかなり苦労させられたそうだ。
SITPACK開発元のJonas lind-Bendixen CEOによれば、折りたたみイス世界初の特許は17世紀(1897年)までさかのぼる。そこからおよそ100年間、SITPACKにいたるまで、構造が大きく発展を遂げたことはなかったのではないかという。
どうしてこんなにも折りたたみイスにこだわれるのかわからないが、CEOの言葉にしたがえば、これは折りたたみイスの革命だ。今年の行列には間に合わかもしれないけど、実際に革命がどこまで実用に足るものか、興味はつきない。