日本はアニメ、欧米は映画やセレブのIPが強い
各国のゲームマーケットを見てみると、パブリッシャーが多いのは日本、韓国、米国、英国の4カ国ですが、それぞれに特徴があるとのこと。日本市場は、規模が巨大なためパブリッシャーは海外進出に積極的ではなく、国内でマネタイズを完結させてしまうケースが多いそうです。そして、韓国はその傾向がさらに顕著とのこと。App Annieの国別ランキングを見ても、日本と韓国は他国ではトップ10入りすらしていないゲームやアプリが上位を占めるなど、独自のマーケットを形成していることがわかりますね。
一方で、米国では半分ぐらいのアプリが海外展開しており、全世界でのマネタイズを実践しているそうです。英国ではその傾向がさらに強く、海外展開するアプリのほうが多いとのこと。米国や英国のパブリッシャーは、英語圏であればローカライズ不要なので海外展開のハードルが低いと思われますが、レヴィタス氏によるとそれ以外の要因も大きいとのこと。
例えば、日本のゲームマーケットではアニメやマンガのIP(知的財産権)が人気ですが、欧米で強いIPは映画、映画のキャラクター、セレブという違いがあるそうです。日本のアニメやマンガはクールジャパンとして続々と海外進出していますが、モバイルゲームの世界ではまだまだ受け入れられていないようです。
なお、各国の通信環境については、日本、韓国、米国、英国はLTEのモバイル通信網が発達しているが、実際にはWi-Fiでの利用率が圧倒的とのこと。モバイルデータ通信を利用する比率は日本で25~30%、韓国、米国では20~30%と少ないそうです。