日本マイクロソフトが10月に開催したイベントで、新規参入の3社を含む6社が、国内におけるWindows 10 Mobile搭載スマートフォンの開発を表明した。米マイクロソフトもWindows 10 Mobileスマートフォン「Lumia 950」「Lumia 950 XL」「Lumia 550」を発表した。
国内メーカーが相次いで開発を表明し、ようやく新製品も登場してきた。急に話題に上ることが増えてきたWindows 10 Mobileだが、一体どういうものだろうか。
One Windowsの時代を象徴する出来事
Windows 10 Mobileは、Windows 10のモバイル機器向けエディション。Windows 10搭載PCと同様に、次世代ブラウザー「Microsoft Edge」や、音声アシスタント機能「Cortana(コルタナ)」が利用できるほか、Windows 10アプリのプラットフォーム「ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP)」に対応し、PCとスマホなど異なる機器で同じアプリを起動することが可能だ。
Microsoft Officeはすでにユニバーサルアプリ化済み。ExcelやWordのファイルを、画面サイズの異なる機器で開いたときにも最適な表示に切り替わる。
国内でも選択肢が飛躍的に増えた
日本国内では、PCメーカーのVAIO、Acer、マウスコンピューター、サードウェーブのほか、geaneeブランドで知られるジェネシスホールディングスや、アクセサリーメーカーのトリニティなどがWindows 10 Mobileを開発。
いちはやくWindows 8.1搭載スマホを発売したマウスコンピュータは、11月27日にWindows 10 Mobile対応「MADOSMA」の予約受付を開始した。
11月30日にはプラスワン・マーケティングがWindows 10 Mobile搭載のSIMフリースマホ「FREETEL KATANA 01」を1万2800円(税抜)で発売(関連記事)。
ジェネシスホールディングスは、geaneeブランドから「Windows 10 Mobile LTEスマートフォン WPJ40-10BK/WH」を2015年末~2016年初頭に発売すると発表。価格は税抜1万2800円を予定している。
そのほか、10月にはサードウェーブが「Diginnos Mobile DG-W10M」のスペックを公開。日本エイサーは4.5型エントリーモデル「Liquid m330」、トリニティがデザイン性にこだわった「NuAns Neo」をそれぞれ発表している。
Windows 10 Mobileに機種変するメリットと課題は?
現時点での課題は、iPhoneやAndroidに比べて、Windows 10 Mobile向けの対応アプリが少ないことがまず挙げられる。ただ、UWPアプリはPC、スマホなど異なるプラットフォームで同じソフトが動作するため、環境ごとに別バージョンを用意する必要がなく、アプリの開発自体は容易だ。UWPアプリが普及すれば、Windows 10 Mobile搭載スマホのアプリ不足は解消されるだろう。
Microsoft Officeをはじめ、SkypeやOutlookなどマイクロソフト製のアプリはユニバーサルアプリ対応済みなので、PCでこれらのアプリをよく使う人はよりシームレスにPCとスマホを連携させることが可能だ。
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