カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とフリービットの合弁企業であるトーンモバイルは、スマートフォンサービス「TONE」の発表会を開催。「すべてのヒトに安心品質」をテーマとする新スマホ「TONE(m15)」および、セキュリティー/サポートなどの新サービスを発表した。
TONEは、現在ウェブ直販に加えて、TSUTAYA12店舗とTONE直営の2店舗などで販売されているが、今年度中のTSUTAYAのフランチャイズ店への拡大も予定している。今回発表された新ハード/サービスはそれを前提とした新展開と言える。なお、新TONEは二子玉川 蔦谷家電とオンラインストアでは今日17日、代官山 蔦屋書店で18日、TSUTAYA 12店舗/TONE直営2店舗では19日に発売される。
5.5型HD液晶の新TONEスマホ
1.5GHz帯を含む、ドコモXiの4バンドに対応
まず、新スマホのTONE(m15)は、従来モデルのm14と同様に5.5型液晶を搭載する比較的大型の端末だが、ハード的には大きく進化している。
具体的にはLTEに対応(m14は3Gのみ)。対応バンドは1/3/19/21と、1.5GHz帯を含むドコモXiの4周波数が利用可能。「都市部で一番繋がる」とアピールする。ディスプレーは5.5型HD液晶(720×1280ドット)、CPUはクアッドコアのMediaTek MT6735(1.3GHz)、2GBメモリー、16GBストレージ(microSD対応)、13メガカメラ(イン5メガ)、3000mAhバッテリー、Android 5.1など。端末価格は税抜2万9800円で、割賦払いも可能。
セットとなるドコモMVNOのSIMは従来から変わらず、税抜月1000円の1プラン。500~600kbpsで速度制限があるものの、通信量の上限は設定されていない。LTEでレイテンシが小さくなったほか、アプリ単位の細かな速度制御により、3Gモデルのときと比較して、30~40%のレスポンス向上が見込めるのではないかとしている。
この月額料金で、050番号のIP電話が利用可能なほか、070/080/090番号の音声通話はプラス税抜月953円、高速オプションは1GBあたり税抜300円などが用意されている。IP電話も今回サービスを向上しており、問題の原因となりやすい品質の低い無線LANを避けるため、IP電話だけはLTE/3G回線を常に利用する仕組みを導入している。
「TONEは世界一安全安心なスマホサービス」
独自のクラウドサービスやサポートを提供
一方、発表会の中心になったのは実はサービス面。「世界一安全安心なスマホサービス」という点をアピールし、それを実現するための各種サービスが用意されている。
たとえばクラウドサービスについては、「MY TONE」として独自に展開。端末を見失ったときにマップアプリ上に位置を示したり、アラームを鳴らしたりする「TONEを探す」機能は、登録無しで利用できる。またリモートで端末内部のデータを消去する場合には、重要なデータをクラウドにコピーしてから消すという操作も可能だ。
サポート面では遠隔操作に対応。TONEのサポートセンターに電話したときに操作を手伝って問題を解決してくれるだけでなく、家族のスマホをリモートで操作することも可能。
おもしろいのは製品の化粧箱に「TONE置くだけサポート」と呼ばれる機能が付いている点。これは箱にNFCタグが入れられており、ユーザーが箱に端末を収めると、自動的に自己診断プログラムが起動。診断後はサポートセンターにスピーカーフォンで電話をかけられる。ユーザーの手間も掛からないが、サポート側もどんな障害で電話がかかってきたのかすぐにわかるというわけだ。
子供やお年寄りが安心してスマホを使うための仕組みも用意されている。ホームUIがシンプルなものや、子供向けに機能を制限したものに切り替えられるほか、「ジオフェンス」という機能では子供があらかじめ設定した範囲内に入った/範囲外に出た場合に保護者に自動でメールを送ってくれる。また、多くの人に安心して使ってもらうために「落とさない」「壊さない」ということも重視。8.6mmと薄すぎない厚さで、かつ滑りにくい素材を背面に用いたとのことだ。
発表会の最後に同社代表取締役社長CEO 石田宏樹氏は、新TONEについて、これまでのスマホが抱えていた「高い料金」「複雑な料金体系」「子供にとって危険」の3つの課題を解決したとあらためてアピールするとともに締めくくった